■思い出す3年前の金言の数々

 実際にこの会見を報じた『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)で元プロ野球選手の長嶋一茂(55)は、

「今の野球は、ただ勝てばいいっていう時代ではなくて、勝ってなおかつ何かエンターテインメント的なものを要求するっていうのが今のファン心理じゃないですか」「ファンの人たちが共感できたりエンターテインメント性を感じられるものを目指すのかな」

 と理解を示したうえで、敵になるのは「野球に対する既成概念をもった古参な人たち」と分析している。

「日ハムが札幌に移転したばかりで、パ・リーグが“パッとしないリーグ”とさえ呼ばれた冬の時代の2004年に、“札幌ドームを満員にする”“チームを日本一にする”と所信表明。どちらも達成した新庄ですが、今回も“僕が帰ってきたからにはコロナはなくなり球場は満員になります”と豪語していました。

 実は、こうした新庄の発言のルーツは、3年前の週刊大衆のインタビューで、明らかになっていたんですよ」(専門誌記者)

 たとえば、試合を盛り上げる要素である「因縁の対決」について。

 新庄は阪神タイガース時代の恩師で、日ハムの選手時代には、同じパ・リーグの楽天イーグルスを率いていた野村克也監督との不仲で有名だったが、実際のところについて、次のように語っていた。

《日ハム時代は楽天の監督だった野村さんと“仲悪く見せましょう”って話していた。パ・リーグを盛り上げるために、いつも2人でケンカして、マスコミを使って舌戦をどんどんやろうと。そんなことを、2人で食事をしながらミーティングしていましたね。僕が何か思いついて野村さんを食事に誘うと、“分かった”って来てくれるんですよ。そうやってパ・リーグを盛り上げて、日ハムは日本一にもなった 》

 新庄のパフォーマンスが、日ハムだけでなく、パ・リーグ全体に影響を与えていたのだ。結果的に、「パ・リーグが不人気」という風潮は消え、12球団の動員が増加するという状況に。

「また、かつて野村監督が楽天イーグルスを盛り上げるため“新庄に大金出して、日ハムから奪い取れ”と指令を出した際に、野村監督とも仲が良かったものの、直感で、『オーラの泉』(テレビ朝日系)で共演した際の美輪明宏(86)の《あなたは離婚する》《野村さんに気をつけて》《日本ハム、優勝するわよ》という言葉を信じて移籍に応じなかったことがありましたが、この直感力も、現在に通じるものがあります」(前同)

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