■直感を信じて監督に?

 新庄監督は野球を完全に引退し、私生活で詐欺に合いつつもバリで自由な日々を過ごしていたが、「脚光を浴びたくなった」という衝動に駆られ、周囲に無茶だと言われながらも、20年12月のトライアウトに向けて活動し始めた結果、トライアウト前に日ハムから「いつかまた会える日を楽しみにしています」というメールが届いた。このメールを「選手へのオファー」と考えた新庄だったが、結局復帰は叶わなかった。

 しかし、「必ず何かあると自分で勝手に信じて、1年間12球団2軍の選手のプレーを一生懸命自分で勝手に勉強」した結果、今年10月12日に監督のオファーが舞い込んできたという。

 これについても、前述のインタビューで新庄監督は、

《メジャーから戻ってくるとき、3球団から誘いがあったんですけど、そこで日ハムを選んだのは、僕の“先を読む直感”あってこそだったのかなと思うんですよね。僕ね、何かを引き寄せちゃうところがあるのか、“明日、地震来ますよ”って言うと、100%当たるんです。これまで予言した次の日には、必ず地震が来てる。ヤバいでしょ(笑)? “9・11”のときには、前日に(テロの被害を受けた)ツインタワーにいましたし、バリに移住したら火山が噴火しましたからね。

 ただ、周囲に危ないことが起こっても、僕は絶対大丈夫なんです。だから一緒にいたら安全ですよ。日ハム時代、飛行機移動のときには、他の選手たちが“新庄さん、いる?”って毎回、確認してましたもん。僕が乗っていると飛行機が落ちないって知っているから》

 まさに、この「先を読む直感」が生きた結果だろう。

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