■有村と岡田が松本を支えてくれるはず

 有村のもう1つの濡れ場が、松本とのシーンとなる。結局、好きなのは松本、となって坂口と別れた有村だが、松本は別居中の妻のいる東京に帰ることを決意。有村が“最後にもう一回、先生の部屋に行きたい”と話して……というスタート。

「キスが非常に濃厚で、声を上げる有村は本当にこれぞ女優、という名演ぶりでした。最後にブラジャー姿で、寝る松本に別れを告げるんですが、その深すぎる谷間も遠慮なしに撮っている。有村の女性としての魅力を、喜怒哀楽の表情も含めてどこまでも引き出してくれた映画でした」(前同)

 監督の行定勲は、女優の色気を撮ることに定評がある。有村の表情の豊かさと声の質が素晴らしかったともっぱらだった。

「ちなみに、信長を演じる岡田と有村も、17年の映画『関ヶ原』で岡田は石田三成、有村は伊賀忍者の“初芽”として、切ない恋物語を演じていました。セリフやカラミの多いシーンはありませんでしたが、三成への恋心を秘めつつ、三成を支え続けていて、映画ラストで石田三成の旗印でもある言葉“大一大万大吉”と語りかける描写は、出色の芝居でしたね」(前同)

 14年に『黒田官兵衛』で大河ドラマの主演を務め、また、V6が解散した夜には松本がプレゼントしてくれた「(デビュー年にちなんだ)95年のワイン」を飲んで過ごしたという岡田。松本によると、「家康の話を頂いた時に、やるかやらないか悩んだ時にすごく岡田君が背中を押してくれた」そうだ。

 頼れる先輩の岡田、そして、相性も抜群な有村。松本も安心して、初の大河主演という大役に臨めそうだーー。

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