■最後まで視聴者は置いてけぼりに

 会社ドラマとして最高の盛り上がりを期待されたが、裏切り者だと思われた宮村空(町田啓太/31)が、実は衛のために動いていたことが判明。そこから、あっという間に逆襲劇が始まり、聡美は白旗をあげると「もう十分稼いだ」と仕事をやめると明かし、「私が本当のSUPER RICHだもの」とドヤ顔を見せた。

 人気作『半沢直樹』(TBS系)のような、骨太で緊張感たっぷりの経済ドラマとまでは期待しないが、せめて、最終回の見せ場ぐらいはドラマチックに描けなかったのだろうか? いつの間にか衞の新会社が立ち上げられ、スッキリというよりあっさり終わってしまい、視聴者は置いてきぼりになっていたのではないだろうか。

 ネクストブレイクのイケメン俳優として売出し中の赤楚と町田は、昨年10月期放送のドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(テレビ東京系、通称“チェリまほ”)の共演で話題になり、来年4月には映画版の公開が控えている。来年は飛躍の年としたいところだろうが、この失敗作が2人の今後の活動に悪い影響を与えないか心配だ。(ドラマライター/ヤマカワ)

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