■クライマックスに向けて不安要素が

 次週の予告動画では、懸命に走るるいの姿や、何かを窓の外に投げ捨てて荒れる錠一郎、和子(濱田マリ/53)を前に号泣するるい、錠一郎を激しく問い詰めるトミー、海に入っていく錠一郎を抱きしめるるいの姿が見られ、悲劇的な物語を予感をさせた。

 その一方で、るいが「おいしゅうなれ、おいしゅうなれ」と、母親の安子ゆずりの小豆のおまじないを唱える声や、“大月”の焼印が入った和菓子を、錠一郎が「これが、るいとるいのお母さんの味か」と言って食べる姿も。るいと錠一郎は和菓子作りに挑むようだ。

 同ドラマは半年で3世代のヒロインの人生を描く予定で、岡山を舞台にした上白石萌音(23)の“安子編”は8週で終えているため、今週で4週目を終えた“るい編”は、折り返し点を迎えたと思われる。大阪を舞台にした、るいと錠一郎の恋模様は、いよいよ大詰めとなるだろう。

 深津はもちろん、オダギリの演技も物語をしっかり盛り上げている。唯一の気がかりなのは、菜々役の佐々木希の存在だ。以前から、本田翼(29)とならぶ棒セリフが批判されおり、12週も達者な俳優たちとの共演で、公開処刑のようなシーンがあった。1月24日の放送でも、ビジネスに徹した冷たい態度を見せたはずが、残念ながらそうは見えなかった。今後、佐々木の演技が“るい編”後半の盛り上がりに水をささないか心配だ。

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