■「民放局アナウンサー」は職業として終わりを迎えつつある……

 フジテレビの久慈暁子アナ(27)は1月22日放送の『めざましどようび』に出演し、4月いっぱいで同局を退社すると発表。退社後はモデルやタレント活動をしていくという。

「桝アナとは性別もキャリアも違いますが、久慈アナも学生時代にやっていたモデルやタレント活動をしていきたいという意向なんです。元TBSアナウンサーの伊東楓さん(28)も昨年2月に同局を退社していますが、それは絵本作家、アーティストを目指すため。同年10月からはドイツに移り住んでアーティストとして活動しています。

 特に民放のアナウンサーの間で“新たなキャリアを目指す”といった動きが活発化しているんです。それは民放アナウンサーが“職業として終焉を迎えつつあるから”だとテレビ関係者の間では言われています」(前出の制作会社ディレクター)

 新型コロナウイルスの感染対策のため、スタジオに入れる人数が制限され、メイン以外のアナウンサーを起用しない番組が増えるなど、テレビ各局では“アナウンサー余り”も深刻化していた。

「あまりアナウンサーの仕事がない状況にあるので給料も安いんです。つまり残業代がない。もちろん他の一般企業に比べたら高いでしょうが、同期入社の記者やディレクターと比べるとアナウンサーは給料面でかなり不遇と言っていい。現場の記者やディレクターは深夜にまで及ぶ取材や編集作業などで残業は避けられません。一方で、かなりの額の残業代がつく、というメリットもあるんです」(前同)

 全盛期に比べれば、全体的に給料が下がっているというテレビ業界だが、残業代もあって、テレビ局に勤める局員の多くが高収入でい続けられるということだろう。

「一方で、アナウンサーにはほとんど残業がありません。番組出演にあたっては事前に外部で調べものをしたり、新聞や資料を読み込んだりするわけですが、そうしたところは労働時間に見なされないこともあるそうで、番組と番組の合間の待機時間などもそうだといいます。ですので、残業時間が他の部署に比べて圧倒的に少ないんです」(同)

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