■当時の状況をリアルに記述

「震災当時の出来事から現在に至るまで、自分の意見も踏まえつつもなるべく冷静に、客観的な数字なども入れてしっかりと伝えています。櫻井は、震災発生当時の14時46分は、神奈川県川崎市のスタジオで広告撮影していたようです。ひどい揺れでしたがまだ事態の深刻さに気付いておらず、待機中は別の俳優と地震の揺れについて世間話していたそうです」(前出の女性誌記者)

 しかし、その後すぐにスタッフの携帯電話と楽屋のテレビで状況を把握。メンバーや家族の安否についても綴っていたが、きょうだいについての記述を見ると、

《妹、仕事先より10時間かけて帰宅。弟、電車での帰宅が出来ず、学校近くの友人宅で一泊。その旨の連絡がないため一喝。どれほど心配したか》

 と、長男らしく、しっかりと締めていたことが分かる。また、メンバー全員の安否も確認し、相葉を撮影していたドラマのカメラマンたちが、お台場の揺れる高速道路や、テレコムセンター付近の火災を撮影し、報道へと緊急対応していたことの記述もあった。

「そして、テレビで徐々に被害の詳細が明らかになった際の出来事を“先ほどまで全貌と思っていたものが、時間とともに一部であったことを知り絶望する”と、当時の心境を率直に綴っていました。ここも、当時のショッキングな報道内容をなるべく客観的かつ正確に記していて、櫻井のジャーナリストとしての文章力の高さがうかがえました」(前同)

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