■番組の欠席も検討していたが…

 その後数日間、余震は続き、緊急地震速報も続くなか、櫻井は14日の『NEWS ZERO』は出演辞退するつもりだった、と明かしている。

〈決めました。明日の『NEWS ZERO』の出演は辞退しよう。僕なんかがコメントする時間があるのなら、その時間を被害状況、最新情報をお伝えするために充てていただこう。そう決めた数分後、共演経験のある俳優の方から連絡があった〉

 その相手からの連絡の内容は、

「いつもテレビで見てる顔を見られたら、少しは安心できるから。あなたの顔を見られるだけで落ち着けるから。そういう人も少なくないと思うから。明日、絶対に生放送で顔見せてね」

 というもので、櫻井は悩みに悩んだ結果、出演を決めた。

「14日月曜日の午後4時からの全体会議で、スタッフと綿密に話し合い、“いま何が必要なのか”を伝える、という結論に達したそうです。むやみにモノを送ったり素人がボランティアに行くのではなく、とにかく“義援金を送ってほしい”という内容を伝える、となったものの、スタッフに“11日から『芸能人』の姿がテレビ画面から消えたなか、あなたの立場では批判される可能性もゼロではない。この内容を伝える覚悟は本当にあるか”と、何度も念押しされたといいます。

 しかし、櫻井は出演しました。あえていつものテーマ曲とオープニングを流すことで、“たった数秒でいいから『いつものテレビ』を届けたい”とするスタッフの思いも背負っていたんです」(前出の女性誌記者)

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