■『令和のデビルマン』と呼ぶほどではない

 土屋は2月5日にインスタグラムを更新。映画を2回見てくれた母親の感想を、書き起こしていた。

《『特撮のどの部分がもともと好きか』にもよると思うし、『特撮に何を求めているか』にもよると思うし、特撮というジャンルを見守ってきた人達が望んでいる方向性や、今現在作られている作風のトレンドとは違う気がしました。

 むしろ、洗練と引き換えに削ぎ落としてきたものを集めたような印象もあるけれど、それを退化と捉えるか原点回帰と捉えるか、冒涜と捉えるか挑戦と捉えるか、そしてその解釈をどの着眼点で見出すか、によって感想が全く違ってくる作品だと思います!

 私の感想を“たとえ話”で表すなら、スタイリッシュなインテリアに模様替えして断捨離しようとした瞬間、処分しようとしていた物の中に大切な鍵が紛れているのを見つけて、「危ない危ない!」と拾い上げた時の気分に似ています。少なくとも私は勇気をもらいました!」》

 ということだった。

「『あとしまつ』を”令和のデビルマン”と、04年公開の史上最低クラスの実写映画『デビルマン』に面白半分にたとえる人をSNSで多く見かけますが、あれに比べたら“単にイマイチだった映画”です。この映画を楽しいと感じた人もいるでしょうし、映画の出来はともかく“好きなだけ叩いていい”というネット上でのムードはどうかと思います」

『大怪獣のあとしまつ』。期待作が、このしまつーー。

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