■塩分や油、水の重要性、お酒は?

「まだまだ日本人は塩分を取りすぎています。塩分過多は高血圧を引き起こし、糖尿病をはじめとする種々の成人病の原因となる。成人病予備軍であっても、コロナに罹れば、重症化しやすくなります。私の家は、しょうゆも、みそ汁も『減塩』タイプです」

 さらに、塩分を体外に出すサポートをしてくれる「排塩」食材を、積極的に食べるようにしたい。

「排塩効果が高いカリウムが豊富な野菜、果物を積極的に食べてください。特に、バナナはカリウムが豊富で栄養価も高いので、私もよく食べますね」(前同)

 一方、前出の清藤氏は“油”の重要性を説く。

「家で調理する場合、できればオリーブオイルなど“いい油”を使ってください。肉の脂肪やバターなどに含まれる飽和脂肪酸や、パンや焼き菓子に使われるトランス脂肪酸は、心疾患の危険性を高めることが分かっています。できるだけ控えたほうがいいです」

 また、食事と並び、「水」への意識も必要だ。

「一日1.5リットルの水を飲むことをオススメします。特に、高齢者の場合、水を溜める筋肉が衰える分、水分を失いやすくなります。脱水状態になると、イライラし、判断力も低下します」(前同)

 同じ水分でも、アルコールに関しては“飲み過ぎ”にお悩みの向きも多いはず。

「50歳を過ぎてから晩酌をやめました。ダラダラと、つい飲み続けてしまうので。食事中は500ミリリットルのビールを1本だけと決めています」(53・公務員)

 これに太鼓判を押すのは、前出の秋津氏だ。

「お酒は、食事をおいしくするための“食中酒”と考えましょう。晩酌だと、歯止めが利かなくなります。食事の時間だけと決めれば、飲みすぎのリスクが大幅に減ります。飲酒の適量は人それぞれですが、基準として日本酒なら1合、ワインなら1~2杯、ビールなら中瓶1本が健康に飲める目安です」

 加えて、酒を飲む際には、冷やしすぎに注意したい。

「大腸には、免疫細胞の6割が集まっています。冷たい飲みものは、腸を冷やして負担をかけ、機能を落とすことになります。私もワインやビールは常温、日本酒なら燗で飲んでいます」(前同)

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