■笑顔を作るだけで免疫細胞が活性化
体の状態を整える一方で、並行して行いたいのが、“心の健康維持”だ。
「カラオケが趣味なんですが、コロナで大好きなスナックも行きづらい。だから、最近は一人でカラオケボックスに行ってます。毎回、シメに北島三郎の『与作』を歌うのがお約束(笑)」(タクシー運転手=61)
このカラオケについて、清藤氏は「ストレス解消にとどまらない効果がある」と言う。
「大声で歌えば自然と腹式呼吸になります。すると血流が良くなり、冷え改善や代謝アップ効果=免疫力アップにもつながります。今はコロナで控えていますが、私も合唱団に所属し、歌っています。あれは全身運動ですよ」(前同)
コロナ禍にペットを飼ったことで、心の張りが生まれたという声も聞かれた。
「コロナで店が何度も休業し、イヤになって引きこもり気味だったところに、女房がチワワを買ってきてね。もうかわいくて。今では毎日、俺が散歩係だよ(笑)」(48・居酒屋店主)
こうした気力の充実は、生きるうえで大きなエネルギーを生んでくれる。
「私が以前、向き合った40代後半の男性はがんに罹り、7回もの手術を受けました。それでも、“家族のためにも死ねない”と余命より10年も長く生きた。人間にとって、気力や生きがいがいかに大切か実感しました。動物が好きな方は、飼ってみるのもいい。子犬なら、その子のために長生きするぞ、と気力も湧くでしょう」(下村氏)
また、前出の秋津氏は、日常生活の中で「笑う」大切さを説く。
「笑うことで、免疫細胞のNK細胞、T細胞、マクロファージなどが活性化することが分かっています。大声で笑わなくてもいいんです。口角を上げて“笑顔を作る”だけでも十分です。人は笑うと、自立神経が副交感神経優位、つまりリラックス状態になり、ストレス解消にもいいんです」
心と体を元気に保つ秘訣は、人生を楽しむこと。これら健康習慣を実践して、コロナウイルスも吹き飛ばしてもらいたい。