■「オリンピックとか見てると、スケボーの子たちってみんな仲いいじゃないですか。すごい憧れる、いい世界だな、と思って」
―井原慶子さんも、有名な方ですか?
岩岡「はい。ドライバーです。もう引退されてはいるんですけど」
ミノワマン「女性ドライバーってそんなに多くないですよね」
岩岡「そうですよね。だいぶ、いま増えてはいるんですけど、30台くらい出てるレースカーで2人くらいだったり、10分の1だったり。あと、『女性ドライバーのレース』となってくると、多くて15台とか集まるようになってるんですけど、すごい少ない方で。
“わざわざ男性社会に女がくるなよ”って言われたりすることも。そういうところではまだまだ壁があるかなと感じますね」
―大変ですね。男社会的で、苦労したことがあった?
岩岡「やっぱりナメられることがあったりするので……レースで競ってぶつかって、怒鳴られることも多々あったり……でも逆にそれがきっかけで仲良くなるケースもあったりするんですけどね!」
―言い返したりは?
岩岡「言い返したりもします。むしろこちらの意見もちゃんと伝えないと全部こちらが悪いという風になってしまうので、お互い話し合って納得し合うという形になります」
―それは日本の話?
岩岡「日本です。海外の方が、アジアン・ル・マンに出たときどちらかというとみんな気を付けようと思ってくれたのか、そういう争いも全くなかったので、居心地はいいなと思いました。そこに深くかかわっていけばまた変わるかもしれないですけど、レース中はレース中の出来事と割り切っていたような感じで、居心地がよかったです」
ミノワマン「主催者、大会の人たちがレースが始まる前に握手させて、終わったらもう1回やるようなのを、レフリーがやるといいのかな、と思いました。
僕らだと、グローブタッチとかシェイクハンドとかするので。言われてもやらない人もいますけど、終わったらお互いに苦しいのはわかるので、変な反則行為とかなければ握手とか“ありがとう”とかになりやすいんですけど、そういうルールがあるといいのかな、とふと思いました」
岩岡「そうですね。参加してる人が多いからなのか……。一応みんなでブリーフィングや写真撮影があったりはするんですけど、顔見知りとは話すけど、特に話をしない人もいたり。車に乗って戦うので、顔が見えない分機械じゃないですけど、そう思いがちだったりするのかな」
ミノワマン「せめてドライバー同士だけでもメインでね。そう思います」
岩岡「ですよね。オリンピックとか見てると、スケボーの子たちってみんな仲いいじゃないですか。すごい憧れる、いい世界だな、と思って」
―あれは新鮮な光景でしたよね。
岩岡「レース中にピリピリしてるのはいいんですよ。レースが終わって物を投げたりとか、そういうのは違うんじゃないかなって」