■「(格闘技は)終わってからは感謝しかないですね」
―投げつけられたんですか?
岩岡「私はないですけど、見たことはあります」
ミノワマン「レースってそういうイメージはないんですけど、あるんですね。やっぱり走ってるのと優勝してるシーンしか、イメージがないですけど」
岩岡「そのイメージ持ってもらえてうれしいです」
ミノワマン「もう少し紳士的なのかな、と思ってました」
岩岡「本当は紳士的なスポーツなんですけどね(笑)」
―格闘家は、試合後は対戦相手とフレンドリーに?
ミノワマン「人によりますね。僕はそこまでないですけど、ほとんど相手がいて、試合が成立することですので、相手がいたからこそ成長できましたし、終わってからは感謝しかないですね」
―お互いにリスペクト?
ミノワマン「そうですね。そうなるともう“ありがとうございました”って言うしかないですね。向こうのセコンドも、それを受けてやってきたので、セコンドや関係者にありがとうございましたってなりやすいですね」
―試合前はバチバチというか、そういうのはありますよね。
ミノワマン「そうですね。試合前はやっぱり感情出ちゃって、言う人もいますね。僕はあんまりそういうのはないですけど。
でも、そういうのが盛り上がるから、あえてそういうスタイルで行く人もいますね」
―演出ですよね。
ミノワマン「そうですね。その方が一般的に見ると盛り上がるというか、見ていてハラハラさせられるというか。そういうのは確かにあるし、そういうプロの人はいますね。僕は、それよりもっと、すごく駆け引き的なことを話した方がいいかな、と思っています」
―駆け引き?
ミノワマン「もうちょっと緊張感というか、単純に相手の悪口とかいうのではなく、技術的なことだったり、そういうので討論した方が面白いかなって」
―試合の前にですか?
ミノワマン「そうですね。もし言うんだったら、相手の悪口とかじゃなく、ジャンケンでいうと“僕はグーで行くぞ“みたいな」
―得意技で決めるぞ、みたいな感じですね。
ミノワマン「そうすると、ちょっと心が揺らぎますよね。そういう精神状態のやり取りの方がいい。だけど、本番になったら本当にグーを出すのか。そういう精神的なやり取りの方がいいかな。“お前バカ”だの“アホ”だのっていうんだと、一般的にはウケやすいですけど、浅いかなって。
まあ若い時は“この野郎!”とか“ぶっ倒してやる!”みたいなことしか言わなかったですけど(笑)。
それより、精神状態を崩すような……もうそこで試合が始まってますよね。相手と目を合わせないのも作戦ですし、ずっとニコニコして見ているのも作戦ですし」
―試合前にニコニコして見られていたら、怖いですね。
ミノワマン「そっちの方での戦略の方が、僕は好きですね」