■「ツイッターは死んでるの?」マスク“怒りの”ツイートの真相とは

 世界的SNS『ツイッター』をかねてから利用していたイーロン・マスクは、これまで自身のツイッターアカウント上で、今回の買収騒動に繋がるような動きをたびたび見せていた。

「2019年、『ツイッター』社のジャック・ドーシーCEOが、今後はアフリカにしばらく移住する、といった、“アフリカびいき”の宣言を行ったことが大きな話題になりました。最終的には、米ヘッジファンドのエリオット・マネジメントが、“ツイッターに不利益をもたらす”としてドーシー氏へ辞任を要求する騒動へと発展したのですが、ここでマスク氏は、ドーシー氏側を支持する“味方”宣言をしたんです。

 結局、ドーシー氏のアフリカ移住は、新型コロナの流行によって実現しませんでしたが、2021年11月、ドーシー氏は『ツイッター』社のCEOを辞任することになりました」(前出の経済ジャーナリスト)

 支持をしていたジャック・ドーシーが退いたことで、イーロン・マスクはツイッターへの敵視をあらわにするようになったという。

「マスクは、2021年12月に、『ツイッター』社の新CEOパラグ・アグラワル氏がドーシー氏を川に落としたと見られるコラージュ写真を、“言論の自由は民主主義に欠かせない。ツイッターはこの原則を忠実に守っていると思う?”というコメントと共にツイート。

 同時にフォロワーへ、この問いに対してのアンケート投票を行いました。この“言論の自由”というのは、第45代米国大統領のドナルド・トランプ氏などのツイッターアカウントが永久凍結された問題を提起したと言われています。

 また、2022年4月5日には、“編集機能はほしい?”と、ツイッターの機能面に関するアンケートを自身のアカウントで実施。さらに、4月9日には、人気アカウントのほとんどがツイートをしていないことに対して、“ツイッターは死んでるの?”という投稿をし、“ジャスティン・ビーバーは年に1回しかツイートしていない”といった指摘をしました。

 このような牽制を行いつつ、マスク氏は今年の1月31日から徐々にツイッターの株式を購入し始め、4月25日、とうとう買収を成功させたんです」(前同)

 はたして、イーロン・マスクはツイッターをどのように改革するのか。今後の動きに注目だ。

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