■「一番何かわからなくて怖かったのは耐久レース」
ミノワマン「そういうのも、あえていいかなと思いました」
岩岡「前に働いていた職場で、女性だけで山道を走るラリーって競技を主催していて、その時は女性の大会だったのでレースキングが2人くらいいました。スーツ着て、傘をさしてくれて」
ミノワマン「スーツなんですね!」
岩岡「そうなんです。タレント系の方が来てくださって。その時は私のタイプじゃなかったのかちゃんと走れました(笑)」
―ミノワマンさんといえば真っ赤なパンツですけど、あれは『キン肉マン』リスペクトだとか?
ミノワマン「ああ、あれはキン肉マンじゃなったんですけど、結果的に同じ色になったんです」
―えっ、じゃあ赤を選んだきっかけは?
ミノワマン「パンクロックが好きで、今年で45周年になる『THE STAR CLUB』ってバンドが好きだったんです。その方が当時、25年前に髪の毛を赤くしていたんですね。で、僕もその時(総合格闘技団体の)パンクラスでデビューして、それに憧れて、髪の毛を赤くしたんですよ。赤くしたときに、パンクラスの師匠である船木誠勝さんに、“パンツコスチュームも赤にしたら?”と言われたんですよね。それで、コスチュームの赤をいただいて、それから赤になった。最初は黒だったんですけど、それからずっと赤のイメージでやってます」
岩岡「自分で決められるんですか?」
ミノワマン「自分で決められますね。赤でも何色でも。(レーサーは)自分で決められるんですか?」
岩岡「基本的にはチームの意向だったり、スポンサーさんだったりとか……これはベーシックのスーツに、いろいろ(企業ロゴ)ついてる形ですが。女性のサイズが決められたサイズしかなかなかなくて。これも女性サイズだから、これを着てる感じですね。着物と一緒で、こっち(前合わせ)の向きが男性と反対だったりするんですよ」
ミノワマン「夏でもこれですか?」
岩岡「夏でもです。これに上下のインナーと、フェイスマスクとヘルメットを装着してやってます」
ミノワマン「それは、ルールとして絶対?」
岩岡「はい。公認で認められてる耐火性のものを全部着て、燃えても大丈夫っていう」
ミノワマン「なるほど。燃えちゃったら危ないですよね」
岩岡「いちおう耐火性なので、ちょっとは守ってくれるんですけど、そのままいたらやっぱりヤバい。ある程度はって感じです。万が一に備えてです」
―いままでに一番ヤバかったアクシデントは?
岩岡「それなりにクラッシュとかはありましたけど、車の前部分がなくなっちゃった、とか」
―前が!?
岩岡「アハハ。でも、一番何かわからなくて怖かったのは耐久レース。ピットインして、ピットアウトしてコースに戻ろうとしたら急に無線で“止まって! 止まって! 白煙が上がってる!”みたいなことを言われて。端に止まるんですけど、何が起きてるかわからないじゃないですか。燃えるかもしれないし、何かわからない。後ろから消火器を持った人が走ってこられて。
結局、火が出ることはなかったですけど私は出てもいいのか、無線聞かなきゃいけないから車内にいなくちゃいけないのか。“爆発したらどうしよう!?”みたいな怖さがありました。その時は壊れていたわけではなく、燃料が漏れちゃってたのが理由だったので全然平気だったですけど、変にクラッシュした時よりそっちの方が怖かったです」