■「いまここ(右足)に31センチのチタンが入ってます」
―自分で何も状況がわからないのが怖かった?
岩岡「はい、言ってもらえるチャンスがなかったのが。たぶん、みんな急いでいたので、とりあえず止まれ、みたいに言われて」
―時間にするとどれくらい?
岩岡「1,2分とかで、2分くらいで走ってきてくれました」
―体感時間はすごく長かったでしょうね……
ミノワマン「自分で(勝手に)出たりは出来なかったんですか?」
岩岡「無線機が車内についてたから、出ると聞こえなくなっちゃうんですよ。だから、どうしてもいいのかわからない感じで。そのままスタートするなら、レース中だから行かないといけないし。なので、怖かったですね」
―ミノワマンさんもケガと隣り合わせの業界ですけど、一番の大ケガエピソードは?
ミノワマン「僕は、右足の腓骨骨折(すねの外側の太い骨)ですね。猪木さんの団体の『IGF(イノキ・ゲノム・フェデレーション)』って大会だったんですけど、右のローキックを2,3発蹴ったときに、いままでに感じたことのない“バキッ!“て感じが……」
―(一同、悲鳴)
ミノワマン「その一瞬で“折れた!”って思ったんですね。そのまま片足ケンケンしてコーナーに座り込んで、相手が殴ってきて。でも、折れてるからそれどころじゃなかった。レフェリーストップになって、セコンドに折れたことを伝えて、担架が来て救急車に乗って、そのまま入院して、2日後に手術っていう感じで。
だから、いまここ(右足)に31センチのチタンが入ってます」
岩岡「今も入ってるんですか?」
ミノワマン「入ってます。抜いてもいいんですけど、抜くには手術で開かないといけないので……時期的に、また切って開くと半年とか、何か月もリハビリで休まなきゃいけないので」
岩岡「チタンが入ってるってことは、足が硬くなってる?」
ミノワマン「そうですね。いまの方が強いんじゃないかって先生に言われてます(笑)。
取った方がいいかなとも思ったんですが、先生に聞いたら、歯の銀歯は取らないじゃないですか。それと一緒じゃないかって」
―先生も濃い人ですね!
ミノワマン「それと一緒で、付いてても、別に機能するからって言われて。それが一番大きいケガですね。ほかにも半月板損傷だったり、内側側副靭帯損傷だったりはいっぱいありますけど……あぁ、あとは拳が粉砕骨折したことがありますね」
―粉砕骨折!
ミノワマン「自分がパンチを打って、1ラウンド終わってジンジンするんですよね。“折れたかな”って。でも、試合中だったから“いや折れて……ない!”でまた殴っていたら、どこかで氣を失って倒れて、レフェリーストップになって、やっぱり粉砕骨折になってた。たぶん、“折れてない!”って決めて殴ったのが粉砕になったのかな」
―誰との試合ですか?
ミノワマン「中村勇太選手ですね。確か、福岡でやった試合です。ローキックの方は、鈴川真一選手との試合でした」