■鶴見の居酒屋常連の新聞社デスク、消滅した智の家族

『ちむどんどん』で料理が物議になったのは今回が初めてではない。

「本職の料理研究家からも苦言を呈されるほど、作中の料理の描写がおかしいんです。6月17日放送の第50話で暢子が作ったイカスミパスタの盛り付けもぐちゃぐちゃ。その上、イカスミパスタはれっきとした伝統的イタリア料理なのに、まるで暢子が沖縄料理のイカスミジューシーを発想に創作した画期的新メニューかのように扱っていて、猛ツッコミの声が上がっていました」(前出のテレビ誌編集者)

 レストランがある銀座の歩行者天国でも“まさかやー”な事態が発生していた。作中の1972年と1976年で、通行人のエキストラが全く同じキャスト、衣装だったのだ。極めつけは、銀座和光がモデルと思しき建物のショーウインドウも4年前と全く同じデザインだった。

「1回撮った映像を使い回した、そうとしか考えづらいですよね……」(前同)

 銀座で働く暢子は神奈川県・鶴見にある居酒屋「あまゆ」に下宿、電車通勤している。山中崇(44)演じる新聞社の学芸部デスク、田良島は鶴見の「あまゆ」で将棋を指すほどの常連になったのだが……。

「全国紙の東京本社は当然都心にあるはず。東京駅から鶴見駅までは、現在でもJR京浜東北線で30分前後です。駅までの歩きも含めると40~50分はかかる。居酒屋に行くためだけに、仕事終わりにしょっちゅう鶴見の居酒屋に向かうほど新聞社のデスクは暇じゃないと思われますが。田良島は『あまゆ』でとても楽しそうな時間をよく過ごしています。彼も近所に住んでいるということなのか……」(同)

 そんな鶴見の居酒屋「あまゆ」の常連で、長年暢子に片想いしている、前田公輝(31)演じる幼なじみの砂川智の弟と妹は、全く話題に上らなくなった。沖縄で砂川家は比嘉家のご近所さんで、家族ぐるみで親しくしていたのだが、まるで蒸発したかのように『ちむどんどん』ワールドから消えてしまったのだ……。

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