■若大将シリーズなど俳優でも一級品

「『若大将』シリーズだけでなく、黒澤明や岡本喜八ら名匠の作品でも存在感を示し、ブロマイドも複数年にわたって売り上げ1位を記録しました」(芸能リポーターの城下尊之氏)

 まさに、多芸の天才だ。

「歌手も俳優も一級品。さらに語学も料理もできたし、運動神経も抜群でスキーでは国体に出場してしまった。当時の加山さんは、その存在自体が、一つのジャンルだったんです」(鈴木氏)

 日本で最初にサーフィンを始めたのも、加山だ。

「2018年9月放送の『チマタの噺』(テレビ東京系)で、高校1年生のときに、自分で設計図からサーフボードを作り上げ、湘南の海で乗り始めたところ、“日本ハワイスタイル波乗り第1号”という見出しで新聞に載ったんだと、うれしそうに話していました」(テレビ雑誌記者)

 新しいもの好きは、現在も変わっていない。

「実はゲームが大好き。喜寿を超えてからも19時間連続でプレイしたこともあるそう。VRを楽しめる最新機種も持っているし、海外にいるときも国際電話で息子さんと指示を出し合いながら、オンラインゲームを楽しんだりも」(前同)

 年を重ねても探求心と好奇心を失わないことが、加山の若さの秘訣だろうか。

「80歳を迎えた17年に、アイドルのももいろクローバーZやラッパーのPUNPEEなど、孫ほど年の離れたミュージシャンたちとの共作アルバムを発表。この年は、日本最大の音楽イベントであるフジロックにも出演し、若者を沸かせました」(前出の音楽ライター)

 その好奇心は未知なる存在にも及んでいる。加山はUFOにも造詣が深いのだ。

「大きな葉巻型の母艦と思われるUFOを目撃したと、公言しています。すぐに新聞社の友人に“今、空に変なもん浮いてるんだよ”と連絡し、羽田空港のレーダーに何か映っていないか確認してくれと頼んだそうです」(芸能記者)

 もっとも、宇宙人の存在は信じていないそうだ。

「加山さんは“UFOタイムマシン説”を唱えているんです。未来からやって来た人が乗っているという見立ててで“未来の人間は脳が発達し、目が大きくなった姿になっているのでは”と語っていました」(前同)

 そんな加山が乗るものはもちろんUFOではなく、もっぱら“船”だ。

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