■『黒島ラヂオ』で明かされた撮影チームの姿勢に怒りの声

 さらに、火に油を注いだのが“撮影反省会”だ。『ちむどんどん』公式ホームページで公開されている音声のみの「黒島ラヂオ」では、ヒロインを務める黒島がスタッフらとともに毎週撮影を振り返っている。

 第11週「ポークとたまごと男と女」の振り返りは6月24日に公開され、黒島と制作統括の小林大児氏、演出チーフの木村隆文氏、11週の演出を担当した田中陽児氏によって、撮影の反省会が収録されていた。

 0分59秒ごろからスタートする「ドタバタのフォンターナの撮影」というコーナーで、田中氏は「フォンターナのみんなが料理してて、流れの中でみんな頑張ってっていうのが1回戦で撮れたときに、現場で拍手が起こってて、あれは達成感があって(笑)」と発言。

 黒島が「いやーすごかったですよね、気持ちがよかった(笑)フフフフ……」と言うと、小林氏は「一発勝負のカット」、木村氏も「暢子ちゃん、背中が真っ赤になってて」とコメント。

 それを受けて、黒島は「そう、でも背中が汚れたいっていう(ねらいが)あったんですよ。結構難しくて、私の背中に一回鍋が当たって、トマトがペチャってつき、そのまま桃木さんがバンッて倒れるっていう。結構だから桃木さん頑張った」と、トマトソースをこぼすときに背中を汚したい目的があったと告白。そして、一同に「ワハハハ」と笑いが巻き起こる。

 黒島は「私、本当にびっくりした顔でしたもん(笑)“ハァ……!!”っていう顔。すごい振り返るのが怖かったですもん(笑)」と言い、小林氏は「収録的には大失敗したらみんな衣装を着替えてえらいこっちゃみたいになってたと思うんで」と続けた。黒島はその後「一発OKでよかったです」と言ったのみで、トマトソースが無駄になったことについて、黒島とスタッフらは何も語らなかった。

 視聴者からは、このやり取りを受けて「黒島ラヂオでソースが背中にかかるような演出にこだわったって言うてたけど、食材ロス考えないんだ、とガッカリした」「黒島ラジオを聴いたら、俳優陣が気の毒って考え無くなります。トマトソースの件上手く一発OKでた!とか 和気あいあいしてました」と、『ちむどんどん』におけるフードロスや、スタッフの姿勢について怒りや疑問の声が多数SNSに寄せられている。

 料理監修、イタリア料理指導がしっかりと入って作られているという『ちむどんどん』だが、残念ながらその肝心の料理と、酷いフードロスに猛ツッコミが入ってしまっているのが現状だ。今後、暢子が作ったもので、視聴者の大多数が「美味しそう」「食べてみたい」となる料理は出てくるのだろうか――。

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