■明菜と聖子の共演を今年の目玉に

 制作会社関係者は話す。

「紅白制作陣はとにかく、“明菜さんと聖子さんを目玉にしたい”という思いが強いそうで、明菜さんについては“出さないとダメ!”というぐらいの勢いで交渉に臨んでいるといいます。そして、紅白サイドがこれだけ必死になる裏には、前田晃伸会長(77)の“最後のぶっ壊し計画”を恐れているからだとも聞こえてきています」

 みずほフィナンシャルグループ会長を経て、2020年1月にNHK会長に就任した前田氏は「会長特命プロジェクト」チームを立ち上げ、局内や番組の改革を急ピッチで進めているとされる。

 その結果、視聴率は決して悪くない長寿番組『バラエティー生活笑百科』や『ガッテン!』がこの春に終了。

 2021年12月の『週刊文春』(文藝春秋)では、前田会長が『紅白歌合戦』も見直しの対象にしており、紅組と白組を分けたり、優勝旗を渡すシステムを廃止するべきだと言及していたほか、ある幹部に「『紅白』を終わらせる」と話していたとも報じていた。

 5月10日発売の『文藝春秋』(文藝春秋)にはNHK職員有志一同による「前田会長よ、NHKを壊すな」と題したリポートが掲載され、前田会長が『紅白歌合戦』の打ち切りを検討しているとあらためて伝えられた。

■「視聴率30%未満」で“前田改革”を断行か

 同月12日に定例会見を行なった前田会長は『紅白』の打ち切りについて「まったくの虚偽」と否定し、「終わらせないか続くかはこれから考えるが、終わらせると言ったことはない。それは虚偽報道。少なくとも『紅白』をやめる、打ち切るとか言ったり、指示もない」とコメント。

 また、「そういう指示はないが、番組は常に見直したほうがいい。すべての番組についてマンネリはやめたほうがいい」とした。

「『紅白』に近い関係者の間で言われているのが、前田会長は“改革の人ではあるが、改革したがる人でもある”ということ。彼は“自分が変えてやったんだぞ”という、何かしら自分の“足跡”を残したい人のようで、時には“変える必要があるのか?”というところにも手を出すこともあるといいます」(前同)

 前田会長は2023年1月24日に任期満了を迎える予定で、続投することを否定している。

「前田会長にとって“最後の大改革”が『紅白』になるのではないかと関係者の間でささやかれているんです。そして、今年の『紅白』の第2部(21時から2時間45分)の世帯視聴率が30%を切ったら、大改革を断行するのではないかとも言われています……」(同)

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