■元横綱は現役時代からキャバレー経営

 その張本とがっぷり四つで向こうを張るのが、元横綱の北の富士勝昭。現役時代からキャバレー経営をするほどの酒好き、女好きだ。

「本人も銀座で4億円は使ったと語っていますが、実際、当時の力士で身銭を切って飲んでいたのは彼ぐらい。引退相撲の金で、銀座のツケの借金をやっと払った、という伝説も」(前出の芸能記者)

■人間国宝が“宝刀”を!

 一方、西の豪快スターといえば、歌舞伎役者の坂田藤十郎。若い頃から祇園界隈で鳴らし、中村鴈治郎時代の02年には、51歳も年下の京都の舞妓とホテルで密会。バスローブをはだけている姿が、写真週刊誌に撮られてしまった。

「その釈明会見では“世の男性も頑張ってほしい”とエール(笑)。当時、国土交通大臣を務めていた夫人・扇千景も“彼は芸人ですから”“モテない夫なんて、つまらない”などとコメントし、器の大きさを見せました」(前出の夕刊紙記者)

■競輪用語で相手に酒を飲ませて

 破天荒さでは、芸人の横山やすしも外せない。

「酒の席では“まくれ、まくれ”とか“差せ、差せ”と競輪用語で相手に酒を飲ませるんです。また、ああ見えて大のたばこ嫌い。かつて月亭八方が“今日は無礼講や”と言って、やすしの前でたばこに火をつけるや、“誰がエエいうたんや!”と、怒鳴ったそうです」(関西在住の芸能記者)

 某テレビ局のディレクターと食事に行った際には、「ディレクターが時間を気にすると、やすしは彼の腕時計を鍋の中に放り込んだとか(笑)」(前同)

■銀座のクラブでもコーヒー

 対して、常に静かに飲んでいたのが高倉健だ。

「健さんはお酒を飲まない。つきあいで銀座に来ることはあっても、そこでも“コーヒーをください”とおっしゃるんです」(銀座の元クラブママ)

 夜の街でも寡黙でハメを外すこともなかったという。

「萬屋錦之介さんに連れて行かれた六本木のバーが、お気に入りだったそうです。そこのママである吉野寿雄は映画『網走番外地』シリーズにも出るほど。もちろん、健さんはコーヒーを飲んで、ママのバカ話を楽しそうに聞いていたそうです」(前同)

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