■黒幕の理事長・柄本明と対決!

 戦国武将のクローンたちが同じ時代に生きて戦わせることを前提に作られたのは、これまでも知らされていたが、余命18年であること、信長の母親はクローンの研究所にいた人物だったことが描かれた。

 クローンとして作られた自分は、決められた生き方をしていて、予定では2年後にはこの世からいなくなる。武将たちが戦のために命を燃やすこと、太く短く生きることを決められていたなんて、とても耐えられない話だ。

 この壮大な計画と生い立ちを若干14歳にして知り、自分の行く末は自分で決めたいと戦うことを心に決めた信長は強かった。喧嘩の腕も強いが、精神的な強さが半端ない。

 戦のために英才教育を受けた武将のクローンたちが、自分たちを作り上げた張本人である理事長(柄本明/73)に立ち向かうという、なんとも破滅的な戦はどう決着するのだろう。教室の机に黒いリボンのついた写真ではなく、明るい未来が見たい。(文・青石 爽)

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