■九州流!旬のシューマイ弁当
第7位に入ったのは、『焼麦弁当』(佐賀県)だ。
「焼麦と書いて、“シャオマイ”と読みます。つまり、中華のシューマイですが、こちらの特徴は、酢じょうゆをつけて食す“九州流”の食べ方。餡も広東風のあっさり味で、上品なおいしさです」(前出の望月氏)
きたる9月23日には、『西九州新幹線』(武雄温泉~長崎)が開通する。それと接続する特急が止まる新鳥と栖す駅でも購入できるということもあり、まさに旬の弁当と言えるだろう。
「この焼麦弁当を手がけるのは、1892年創業の老舗駅弁屋『中央軒』。駅弁ファンの間では、“東の崎陽軒、西の中央軒”といわれる、シューマイ弁当の2大巨頭なので、ぜひ一度、ご賞味ください」(前同)
■新鮮なカツオのたたきが弁当に
続く第6位には、『かつおたたき弁当』(高知県)がランクイン。以下は、高知県在住の読者からの投稿である。
〈岡山県から瀬戸大橋で海を渡り、四国山地を越え、高知駅まで続く特急列車『南風』。雄大な景色を望める、この列車旅のお供には、生のカツオのたたきが入った、『安藤商店』の弁当が欠かせません。肉厚なカツオの身に、カボスをキュッと搾り、それを肴に地酒に舌鼓を打つ。車窓の絶景も相まって、夢見心地な気分に浸れます〉
生ものを弁当として提供しているのは、非常に珍しいこと。それだけ新鮮なカツオのたたき、一度、味わってほしい。
■世界遺産を眺めながら、ふっくら香ばしいアナゴの蒲焼き
海の幸を味わえるという点では、第5位の『あなごめし弁当』(広島県)も負けてはいない。
「ふっくら香ばしいアナゴの蒲焼きが詰まった、名物駅弁です。コクが深いたれと、アナゴの骨のだしで炊いたごはんは相性抜群。主要販売駅の宮島口駅からは、世界遺産の厳島神社が望めます。ぜひ、その景色と一緒に、あなごめしを楽しんでください」(前出の望月氏)
世界遺産を目にしながら駅弁を頬張るのは、なんともオツな行楽といえる。