■肉料理の横綱が登場!

 魚介が続いたところで、次は肉料理の横綱が登場。第4位には『元祖特撰牛肉弁当』(三重県)が選ばれた。三重には牛肉を使った名物駅弁が数多くあるが、中でも、鉄道ファンの心をつかんで離さないのが、この駅弁だ。

「弁当箱の掛け紙に、鉄道写真をあしらった、“鉄道掛け紙シリーズ”が人気です。これまで計28作が発売され、コレクションしている人もたくさんいます。もちろん、中身も豪華。柔らかい黒毛和牛が甘めのたれに絡み、冷めてもおいしいですよ」(前出の斉藤氏)

■地味でもぜいたくな最強のり弁が登場!

 いよいよトップ3の発表だ。第3位は、『海苔のりべん』(福島県)に決定。ここにきて、のり弁!? と侮るなかれ。駅弁通の櫻井、望月の両氏が“究極ののり弁”と絶賛しているのだ。

「白米にかかった、こげ茶色のおかかが絶品。製造元の『福豆屋』が過去に営んでいた、駅の立ち食いそば屋の秘伝だれで味つけされています。そこに、風味豊かな『みちのく寒流のり』をのせ、2段重ねにした、ぜいたくさです」(望月氏)

 また、櫻井氏は、「おかずにも着目してほしい」と目を輝かせる。

「のり弁のお供に、素朴で甘い手巻きの玉子焼きが入っています。この駅弁の生みの親いわく、昔、おばあちゃんに作ってもらった玉子焼きの味を再現したと。古き良き“母の味”なので、中高年世代には、たまらないはずです」

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5