■『silent』の魅力を引き上げるビジュアル

 ドラマのポスタービジュアルに使われているコピー、“どんなに美しい音色を聴くよりも、あなたの言葉を見つめていたい。”は、脚本の生方美久氏が書いたものだという。生方氏は「フジテレビヤングシナリオ大賞」で大賞を受賞し、今作が脚本家としてのデビュー作になる。

 受賞した『踊り場にて』は、プロのバレエダンサーを諦めて高校の国語教師になった主人公が、将来や夢を模索する生徒たちと関わることで、自分の生き方を見つめ直すストーリーだ。高校の階段の踊り場をバレエの舞台とリンクさせ、主人公の葛藤を上手に表現していたのが印象的だった。現実的で温かみのある人物をどう描くのか、とても楽しみだ。

 また、ドラマのティザー映像は、紬と想が雪の降る音のない世界で見つめ合っているものだ。最新の予告動画では、高校時代の2人が雪が降る中で「雪だね」と同じ言葉を話して笑顔でいる映像がオーバーラップしていて、切なさに涙が出てきてしまいそうだ。ドラマのスタートが待ち遠しい。(文・青石 爽)

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