■香川照之はスキャンダル前最後のドラマも「黒幕」

「『鎌倉殿』とはまた違った方面のヒール役に期待できますよね。『クロサギ』は、2006年に山下智久さん(37)主演でドラマ化をしていたことがあるので“それを超えられるのか”と注目度も高く、この作品で“彌十郎の存在感、演技が素晴らしい”となれば、歌舞伎だけでなく実写ドラマでも彌十郎さんは引っ張りだこになるはず。いよいよ香川さんの後釜的存在になるかもしれません。

 そしてやはり、“香川さん=悪役”のイメージは強く、いまのところ最後のドラマになりそうな『六本木クラス』(テレビ朝日系)にしても、役柄は主人公(竹内涼真/29)の永遠の宿敵“長屋ホールディングスの長屋茂会長”でした。最終回では、原作と違う展開で視聴者を驚かせていましたね」(前出のテレビ誌編集者)

『六本木クラス』原作の韓国ドラマ『梨泰院クラス』で長屋茂に該当する長家(チャンガ)グループ会長チャン・デヒは、最終回で主人公に「土下座をして許しを請う」というシーンがあった。

 香川が『半沢直樹』でほとんど同じシチュエーションを演じたことから「セルフパロディ化するのでは?」と視聴者は思っていたが、実際の最終回では「今のあなたが土下座をしたところで、何の価値もありませんよ」と主人公に止められ、容赦なく買収が進められる……というまさかの「土下座ナシ追放」だったのだ。

「“土下座されても無価値”という、原作以上にみじめさが強調された良アレンジで、どこか現実のCMを『キンチョー』を除いて降板し、今後の見通しも全くない香川さんとリンクする部分を視聴者に感じさせました。

 ただ、映像的にはあっさり終わったし、土下座に期待していた視聴者も肩透かしを食らった感はあると思われますね」(前同)

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