■大阪勢には厳しい決勝戦になりそう

 そして、KOCの過去の傾向を考慮すると、「東西格差」が如実に現れていると新道氏は言う。2021年のKOCは空気階段、2020年はジャルジャル、2019年はどぶろっくが優勝しているが、彼らは東京を中心に活動していた。今回、大阪からはニッポンの社長、ビスケットブラザーズ、ロングコートダディの3組が残っているが――。

「過去の優勝から推測すると、大阪勢は非常に厳しい戦いを強いられるでしょう。さらに、観客や審査員から、知らない芸人が評価されることはめったにないんです。評価されるとすれば、テレビとして非常に分かりやすいネタを持ってこられるといいと思いますね。

 準決勝のロングコートダディは、観覧のウケはそこまで目立つものではありませんでした。ただ、準決勝を勝ち上がったということは、予選の審査員たちはロングコートダディの決勝に期待しているということだと思います。予選の観覧はお笑いライブシーン慣れしたファンが集まっているために、反応の感度が高いのですが、テレビで放送される決勝はまた違う空気になるので。

 以前のロングコートダディは、お笑いマニアに刺さるようなネタの演出で、マニア性の強いコントのイメージでした。準決勝のネタはドリフでもありそうなくらいわかりやすかったので、珍しいなと思っていました。大阪勢で勝ち上がるなら、ロングコートダディの可能性が高そうです」

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