■愛されキャラ・和田義盛の魅力とは

 俳優の横田栄司演じる和田義盛の魅力と言えば、そのコミカルなキャラクターだろう。

「『鎌倉殿の13人』は、“身内同士の殺し合いを経て、いかに北条氏が権力を握ったか”を描く物語で、多くの登場キャラクターが、血で血を洗うような謀殺が繰り広げられる状況に身を置いています。そんな中で、“気は優しくて力持ち”の義盛は、イジられキャラのような立ち振る舞いで、視聴者に癒しを与えてくれました」(前出の専門紙記者)

 これまでの放送回でも、幾度が、義盛のイジラれキャラっぷりが発揮されている。

「たとえば、4月24に放送された第16話“伝説の幕開け“では、源義経菅田将暉)が木曽義仲(青木崇高)を討伐したことを、鎌倉に手紙で報告するために、義盛が手紙をつづるのですが、その字がヘタクソなうえ、なんとも言えない挿絵を入れてしまい、“絵はかわいらしゅうござる”と評される場面がありました。加えて、その回は、巴御前(秋元才加)との恋愛模様のやり取りも大好評で、視聴者の間では、“和田義盛の登場シーンが、まるでコントみたい(笑)”と話題になったくらいです。

 また、畠山重忠(中川大志)の最期を描いた感動回である、9月18日放送の第36話“武士の鑑”では、義盛が、盟友の重忠を説得するために登場。酒代わりの真水を酌み交わし、最後は腕相撲で決着をつけようと、まさかの提案をしようとした義盛を制して、重忠がバッサリと“やらない”と断るシーンが視聴者の笑いを誘いました。その後の、“盟友を討つ”という義盛の葛藤も含め、作中屈指の名シーンと言われています。ちなみに、その日のツイッターでは“#腕相撲”というワードが急上昇したそうです」(前同)

 そんな義盛を演じる横田栄司にも、作中キャラに負けない“天然エピソード”がある。

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