■黒豚や地鶏、ウナギに温泉卵を!

 2位は、温たまらん丼(鹿児島県)がランクイン。

 これは、砂蒸し温泉で有名な指宿のB級グルメだ。

「メインの具材に縛りはなく、鹿児島黒豚や地鶏、ウナギなど地元産素材を味つけしたものが、ごはんの上にのる。そして、そこにトロンとした温泉卵をトッピングするのが、温たまらん丼です」(地元紙記者)

 温泉卵が主役なのだ。

「地元の養鶏場で生産される “さつま芋卵”を、砂蒸し温泉の源泉で半熟にするのが肝です」(前同)

 具材とごはん、特別な温泉卵の混ざり合った味が、“たまらん”のである。

「最近は、温たまらん丼のように、厳しいルールを設けないB級グルメが増えています。そのおかげで、食べ歩きをするお客さんが飽きないですし、地元のいろいろなお店が参入しやすくなりました」(遠藤氏)

■気になる1位は和食と洋食の“融合”料理

 さて、栄えある1位は……デミカツ丼(岡山県)が栄冠に輝いた。

 卵とじやウスターソースをかけるなど、“カツ丼の可能性”には先人たちも挑戦してきたが、デミグラスソースをかけるというアイデアに敬意を払っての1位となった。これには、JTMC会員や識者も納得だ。

「絶対においしいヤツですよ。デミグラスソース大好き!」(前出の篠見さん)

「ほのかに甘くてコクがあって、昔ながらの洋食店のハヤシライスのような味わい。それが、サクサクのカツ、千切りキャベツに絡むと、モリモリと白飯が進みます」(田沢氏)

 実は、その歴史は古い。

「『野村』というお店の創業者の方が、和食と洋食を融合させた料理として、昭和の初期に発案したものです」(遠藤氏)

 とはいえ、「一方で、県外にはあまり進出していません。ぜひ、現地に赴いて食べてほしいですね」(田沢氏)

 ご紹介した中に、読者諸兄が食べたい“新B級グルメ”はありましたか?

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