■不調だった場合にはコウテイ、ななまがりが猛追か

「本人たちも言っていたように、オズワルドさんは勝負ネタができていないらしいので、優勝できるかどうかは分からないです。準々決勝で披露したネタを見たときに、"ネタできたんだ”と思ったのですが、準決勝で披露していた別のネタでは、いつものオズワルドさんほどブチ上がることもなく……。

 敗者復活戦の中で2番目にウケていたら、オズワルドさんが1位通過しそうですが、そもそも2番目にウケるのも相当大変なんですよね。もしオズワルドさんの調子が悪かったら、テレビや劇場でめちゃくちゃウケているコウテイさん、ななまがりさんが勝ち上がることも十分考えられます」

 12月11日、審査員を勇退したオール阪神・巨人のオール巨人(71)と上沼恵美子(67)に代わり、博多華丸・大吉博多大吉(53)と山田邦子(62)が新たに審査員に加わることがわかった。2001年の初回から2010年、そして2015年から今年に至るまで数多くのレジェンド芸人を送り出してきた『M-1』だが、新しい風を吹き込むことはできるだろうか。

「個人的には、審査員の方はもう全然違う畑の人でもいいのかもしれないと思っていて、マツコ・デラックスさん(50)、ゆたぼんさん(14)なんかいいんじゃないかと。実現は難しいと思いますが、一般の高校生代表みたいな人に、”誰が一番面白かったか”といった視点で審査してもらうのも面白いんじゃないでしょうか。

 生放送は編集できない点に魅力があると思っていて、”ほどよく面白く見終わる”っていう予定調和がぐしゃぐしゃに壊れるようなことが起きてもいいんじゃないかとは思いますね。たとえば、全スベリになって”優勝者をジャンケンで決める”っていうのも面白いと思います。何かが起きて全体が震えるって回もあってもいいのかなと思いますね」

 今年の『M-1』にエントリーしたコンビは、過去最大の7261組。決勝戦にたどり着いた9組と敗者復活枠の1組は、約726倍もの倍率を勝ち抜いたことになる。

 彼らの健闘を見守りたい――。

新道竜巳(しんどう・たつみ)
お笑いコンビ・馬鹿よ貴方はとして平井“ファラオ”光と共に活動している。
2014年度『THEMANZAI』決勝進出、2015年度『M-1グランプリ』ファイナリスト。プロのお笑い芸人でありながら、お笑いファンとして自身の『note』で賞レースの解説を執筆したり、トークライブ『新道竜巳の喋喋喋る』や、新進気鋭の女芸人を集めたお笑いライブ『新道竜巳女芸人フェス』の企画・実行を担当したり、その活動は多岐にわたる。

■『M-1グランプリ2022』(テレビ朝日系)
12月18日(土) よる6時34分から生放送
公式サイト:https://www.m-1gp.com/

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