■予兆の共通点とは

 さて、次は脳。前出の菅原氏が、こう教える。

「脳の血管が破れる『脳出血』と、脳の血管が詰まる『脳梗塞』などの病をまとめて『脳卒中』と呼びますが、これらの予兆は、出血した場所によって症状が異なります」

 運動を司る場所なら手足のまひ、言語なら、ろれつが回らないなど、さまざまな予兆が確認されているという。ただ、共通点もある。

「“突然、痛くなる”“これまでできていたことが、突然できなくなる”といった急激な変化が起きたら、危険度が高いです」(前同)

 たとえば、『くも膜下出血』を発症した際は、いきなり“ガツン”と激しい頭痛に襲われるという。

「逆に、慢性的な頭痛は、脳卒中との関連性は薄いです」(同)

■バンザイのポーズで

 手足の麻痺も、ある日突然、それも体全身ではなく、局所的に出るようだ。

「バンザイのポーズをして、片手がまったく上がらないときは、すぐに病院へ。また、脳の出血が脊髄まで回ると『項部硬直』を引き起こし、首周りの筋肉がこわばって、首が曲げられなくなります。同様に、急激な肩凝りを感じた場合も、要注意です」(同)

 その他、脳と心臓の“危険なサイン”を最終ページの表にまとめたので、ぜひ覚えておいてほしい。

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