Q.ナ・リーグ西地区の現況は?

 戦力的にはドジャースが頭一つ抜けているが、昨季は16ゲーム差の2位だったアリゾナ・ダイヤモンドバックスがワイルドカードシリーズを制してワールドシリーズに進出した。

 他に前出のジャイアンツも同地区。同じ西海岸のサンディエゴ・パドレスにはダルビッシュ有(37)や松井裕樹(28)が在籍する。

 残るコロラド・ロッキーズは、標高1600メートルの高地で打球がよく飛ぶ“打者天国”の本拠地クアーズ・フィールドが有名だ。

Q.ナ・リーグとア・リーグに大きな違いは?

 2022年からナ・リーグにもDH制が導入され、顕著な違いはほぼ消滅。

 レギュラーシーズン中に全29球団と対戦する昨季からの日程変更で、同地区対決も年間13試合ずつの計52試合に減少した。

Q.「ワールドシリーズ制覇」への道のりは日本と、どう違う?

 日本でのクライマックスシリーズ(CS)とは異なり、大リーグのポストシーズンは仕組みが複雑で、期間も約1か月と長丁場。

 まずは各リーグ・各地区優勝チームのうち、最も勝率の低い1チームと、各地区2位以下から勝率上位3チームが、3回戦制のワイルドカードシリーズへと進出。

 これを勝ち上がった2チームが、続く5回戦制のディビジョンシリーズ(地区シリーズ)へと駒を進め、シードされた残る2チームと、それぞれ対戦する。

 そして、その勝者が7回戦制のリーグチャンピオンシップシリーズを戦い、これに勝って、ようやくワールドシリーズの晴れ舞台。

 地区優勝を果たして、仮にワイルドカードは免除でも、最大で19試合。最低でも11 勝はしなければ、頂点には立てない計算だ。

「昨季のテキサス・レンジャーズとダイヤモンドバックスは、ともにワイルドカードからの勝ち上がり。両者は2年前にシーズン100敗を喫したチーム同士でもありました」(同)

 なお、年間100勝超のドジャースファンには“勝ち損”な気もするが、日本のような“不要論”は、こと米国では聞こえない。

「一発大逆転が大好きな国民性も多分にある。大多数のドジャースファンも、ポストシーズンは別物と考えているのでは」(同)

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