サッポロ一番ふなっしーも参戦「鬼ウマご当地ラーメン」仰天 実態

B級グルメの最高峰たる"ご当地ラーメン"が今、揺れている――
というのも、あの"ゆるキャラ"ふなっしーがカップ麺『ふなっしーの船橋ソースラーメンなっしー!』(サッポロ一番)を携え、堂々乗り込んで来たからだ。

「ソースラーメンは、戦後、船橋駅近くの『花蝶』という中華食堂が、ソース焼きそばをヒントに作ったのが始まり」(グルメ誌記者)

カップ麺、ゆるキャラをも巻き込むほど、巨大化したご当地ラーメン市場。
本誌で『美味巡り極うま麺』を連載中のフードジャーナリスト・はんつ遠藤氏は、こう指摘する。

「もともと、地方で独自の進化を遂げ、文化として定着しているご当地ラーメンは全国各地にありました。それが注目されるようになったのは、『新横浜ラーメン博物館』に、和歌山ラーメンの『井出商店』が出店した98年から。なんと、1日平均900杯近くの売り上げを記録したんですから」

B級グルメの流行とも重なり、この15年ほどで一気にメインストリームへ躍り出たというわけだ。

「4大ご当地ラーメンと言われる札幌味噌、喜多方醤油、東京醤油、博多豚骨に加え、日本各地の地元で愛されてきた質の高いラーメンが、全国区に知れ渡ることになりました」(フードアナリスト)

和歌山ラーメンと並ぶその代表例が、北海道の旭川と徳島のラーメン。
「札幌の味噌、函館の塩に対して、旭川は醤油ラーメン。動物×魚介ダシのWスープを採用する店が多いのは、かつて旭川では養豚業が盛んであったことが背景にあるようです」(前同)

また、徳島ラーメンは、濃厚な豚骨醤油スープに生卵が載っているのが大きな特徴とされている。
「徳島ラーメンには茶系、黄系、白系の3系統がありますが、『新横浜ラーメン博物館』に出店した『いのたに』が茶系だったことから、広く徳島ラーメンとして知られるのが茶系となった経緯があるんです」(同)

現在、前出のはんつ氏が注目するのは、新潟・三条の「カレーラーメン」。
「その歴史はおよそ70年。戦前から存在し、現在まで三条市のラーメン店では、ほとんどの店でカレーラーメンを出しています。しかしながら、ご当地ラーメンとして注目され始めたのが、なぜか遅かったんです。スープの味や辛さや濃度、具材などのバリエーションが豊富なのも特徴ですね」

食欲をそそる、カレーとダシの匂い……。
これは、たまりませんな!

カレーラーメンのように長い歴史を持つものばかりではない。
最近では、「町おこし」を目的としたご当地ラーメンも全国各地の自治体で開発されている。

「ラーメンファンは、これを"ネオ・ご当地ラーメン"と呼んでいます。独自の文化として根づくことは、なかなか難しいのが現実です。しかし、やる気のある店主たちの努力によって、地域を代表する一杯へと成長したお店も出始めてきています」(前出・フードアナリスト)

この"ネオ・ご当地ラーメン"の代表とも言えるのが、08年に生まれた名古屋の「台湾まぜそば」。

はんつ氏は、こう話す。
「鷹の爪やニンニクを効かせた醤油味のピリ辛ミンチを極太麺に載せたまぜそばで、名古屋の『麺屋はなび』が発祥です。東海圏だけでなく、東京でも台湾まぜそばを出す店が増えてきています。先日、ついに『はなび』も東京・新宿に進出を果たしました」

スゴイ、スゴイ!
大ブームの予感!

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