骨のそばの肉が一番おいしい

「サルモネラ菌など(40)雑菌が死滅するには70度で1分以上の調理が必須ですが、鶏肉に含まれるアクチンというタンパク質は78度で硬くなってしまう。(41)中心部が70度を超えながら、78度を大きく超えない火加減がベストですね。安全、安心で、柔らかくてジューシーな鳥になります」(前出の河岸氏)

ぷりっぷりの焼き鳥が完成。だけど、そんなハイレベルな技をどうやって?
「なるべく大きく肉をカットし、(42)炭を使った強火の遠火でゆっくり焼いていくのが理想です」(同)
おいしく焼けた鶏肉串を立て続けにむさぼり喰らう。この快楽こそが醍醐味!!

ショーケースに、焼く前の焼き鳥が並んでいるなら、それもチェックすべし。
「(43)キレイに並んでいるなら、串の刺し方が均一に揃っており、職人の腕が確かな証。ただ、(44)串の山の下に血が溜まっているようなら鮮度に問題あり。期待薄です」(前出の飲食店関係者)

そう、「(45)こだわるべきは、鶏肉の鮮度」(河岸氏)だ。
「動物は死んだ直後、筋肉が硬くなるんです。その後、酵素の働きで分解が進み、組織が柔らかくなって、筋肉のたんぱく質が"アミノ酸"という旨味成分に変化します。鶏肉は、豚や牛よりもこの熟成が早く、(46)さばいてから2日後に食べ頃のピークを迎えます」(同)

TPP参入で輸入鶏が増えても、現実的にはさばいてから2日後に食べるのは無理。(47)国産鶏が最高なのだ。
「(48)外国産は水っぽいんですよね。解凍時に、旨味成分も汁となって出ていってしまいますし」(焼き鳥店元スタッフ)

最後に、河岸氏に「どの串が一番オススメ?」と聞くと、
「手羽先です。(49)肉は骨のそばのものが一番おいしいもの。筋繊維が裂かれることがなく、旨味が逃げないですから」
手と口回りを汚してでもカブリつくべし!!

ちなみに、(50)「牛:豚: 鶏」の値段は「11:7:4」とのこと。安価に美食を愉しめるのが、ホンモノの大人の男というもんじゃありませんか?

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