ビールのホップに抗酸化作用

同発泡酒は、ビールの本場ベルギーのホワイトビールに伝統的に用いられてきた"コリアンシード"(セリ科のスパイス)とオレンジの皮を使用している。
「ベルギーで三つ星のランクを得るなど抜群の評価。なのに、スーパーなどで100円ちょっとで買える。昨年は、あまりの人気に出荷が追いつかなかったほどです」(前出・酒屋の店主)

そんなにウマいのならと、ビール党の記者も冷えた『ホワイトベルグ』をさっそく、いただきます……ゴクッ、ゴクッ……んんっ!? しっかり味なのに、さっぱりとした白ビールだ!!
また、発泡酒では酒屋や一部のスーパーで買える『ユーロホップ』も人気だ。
「ビールと同じぐらい泡がしっかり立って、コーンらしい香ばしさ、ホップらしいコクもしっかりある。これも100円程度です」(前出のグルメ誌記者)

ゴクッ、ゴクッ……プハ~ッ!! ウマい!
安上がりの烏合の衆と思われた発泡酒の中でも、精鋭部隊が出始めたのだ。さらにこんな合体技も!
「発泡酒って、ビールより味が薄い分、いい意味で味を邪魔しないんだよね。ジンジャーエールと1:1で割って"シャンディ・ガフ"として飲む。トマトジュースと1:1で割って"レッド・アイ"にするにはピッタリですよ」
と教えてくれたのは、高校教師のK子さん(27)。

特に発泡酒は女性や若い男性から支持が厚い。ビール=苦いだけ、というイメージも浸透し始めている。
そんな中、ビールを救う"軍師"が登場。『「病気知らず」の体をつくるビール健康法』の著者で、小石川東京病院の大川章裕院長だ。
「最近は"ビールの苦みが苦手"という若者が増えているようですが、あの苦味の成分は"ホップ"と呼ばれるアサ科のツル性の植物なんです。これには抗酸化作用があり、あらゆる病気の原因となる体の酸化を防ぎ、老化を抑える要素がたくさん含まれているんですね」

さらに、ホップには驚くべき効能が期待できるのだ。
「ホップには"フィトエストロゲン"が豊富に含まれています。実はこれ、女性ホルモンに似た働きをするんですね。実際、ホップ農家の男性にはハゲが少ないそうなんです」(グルメ誌記者)

ビールは髪に効く。頭髪の気になる男性にとって聞き捨てならない話だ。また、
・脳を活性化するため認知症の予防になる
・血管を若返らせて動脈硬化を予防できる
・骨密度を高めて骨粗しょう症を防ぐ
と、健康に良いことが盛りだくさんである。

「ビールはその昔、薬として用いられ、"液体のパン"とも呼ばれていたほど。むろん飲みすぎはご法度ですが、1日に大ジョッキ1杯分程度なら、むしろ健康に良いんです」(大川氏)

だが、健康に関しては発泡酒にも言い分はある。
「発泡酒はカロリーオフ、糖質オフ、プリン体カットが多い」(土木作業員・37)

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