前出の選対関係者は、次のように進次郎氏を評する。「野球でいうと、無死満塁。TPPで絶体絶命のピンチに陥っている選挙区を0点でしのぐための“抑えの切り札”です。参院選の結果は、進次郎氏次第と言っても過言ではないですよ」

 しかし、「目の前の選挙戦は、彼にとってどうでもいいことじゃないですかね」と言うのは、政界ロビイストだ。「財政悪化、人口問題、環境問題……など、日本の諸問題が爆発するのは、2020年の東京五輪後のこと。それらに対応し、日本を救うために、今、彼は修行し、鍛練を重ね、将来、日本のトップとして君臨しようと志しているのは、本人も語っているとおりです。父親の影響もあり、比較的、リベラルな進次郎氏が、憲法改正に燃える首相のために、死ぬ気で汗をかくとは考えがたい。程度問題だが、手を抜くことだって十二分にありえます」(前同)

 なんたること……。現時点では表立って結託をしていない小泉親子だが、2人が電撃タッグ結成となれば、政権にとっては、恐ろしいほどの脅威となろう。「(自由な立場の)純一郎氏が進次郎氏と組んだ場合、自民党と安倍政権ともに警戒心を抱くでしょう」(前出の鈴木氏)

 さらに、前出の常井氏がこう続ける。「確かに、安倍首相にとって最も敵に回したくない親子と言えます。安倍首相が総裁3選を狙うのなら、総裁選の相手となりうる“ポスト安倍”候補が、小泉親子から支援を受けることだけは避けたいはず。安倍首相が、小泉親子をどう封じ込めるか。参院選後に控える内閣改造や党役員人事で、進次郎氏の処遇が焦点となります」 政界は、一寸先は闇。早くも永田町では、選挙後を睨んだ動きが始まっている。

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