――とっても頼りになるお子さんですね(笑)。
奥菜 そうですね~。先日も、今回の舞台のセリフを自宅で練習していたら、怒られちゃいました。
――また、どうして?
奥菜「そんな言葉使っちゃいけないんでしょ。私たちにはいつもそう言っているのに、お母さんは使っていいの?」って(笑)。
――やっぱり、しっかりしているんですね。そんなお子さんたちは、お母さんのお仕事について、どう思われているんでしょうか。
奥菜 あんまり分かっていないんじゃないかな。子どもたちには私が出演したドラマは見せませんので。
――え、どうして?
奥菜 私が犯人役で毒とか盛ってたりするから(笑)。
――ハハハ。そりゃ見せられませんよね。では逆に、良いお母さん役だったら積極的に見せますか?
奥菜 いや~。やっぱり気恥ずかしいんで(笑)。でも、友達から聞いて、見たいと言ってくるときもあるんですよ。だから、たまに録画したドラマとかを見せると、何回も何回も繰り返して見ていますね(笑)。どう思ってるのかな~。
――それにしても、これだけお仕事をされていると、家事と子育てに手が回らないこともありますよね。
奥菜 ずっと仕事に入っちゃうと、その期間は家事とかに手が回らないことは正直ありますけど、なるべく他人任せにしない、というのが私の中のポリシーにあるので、自分でやるようにはしていますね。
――素晴らしい! でも、妻、母親、女優の三足の草鞋は、やはり大変でしょ?
奥菜 今は公私のバランスが、ちょうどいいのかなって感じますね。
――バランスですか。
奥菜 たとえば仕事では、ちゃんと積み上げていく感覚が日々手応えとしてありますし、一つの作品のために皆が力を合わせていく楽しさがありますよね。それで自宅に帰ると、ホッとする温かい気持ちになれる。そういう場所があることも充実感を得られるものです。たぶん、これが仕事ばかりになってしまうと崩れてしまうんじゃないかなって。そうできる状況に導いてくれる周りのフォローには、いつも感謝しています。
――公私ともにとても充実した日々を送っていらっしゃる奥菜さんですが、デビューして今年で25年経つんですね。
奥菜 ね、もうビックリです。そういう感覚は全然ないんですけど(笑)。