また、体重が増えるなどして枕が体に合わなくなるときもある。3~5年ぐらいを目安に、枕の高さや凹み具合などをチェックすることも大切だ。

 さて、ここまで読んだ読者の中には、「でもなあ……今の枕は長年使って愛着もあるから」と思った人も多いのではないだろうか? だが、前出の久保田氏によると、自分の体に合った、いい枕に変えるのなら、別に寝苦しくなることはないという。「私も本を書くに当たって、六角形の枕を実際に使ってみたのですが、意外と具合がよくて、今も使っています」

 人間は人生の約3分の1を寝て過ごすといわれている。眠りの相棒は、しっかり選びたい。

<こんなにあった! 枕の素材の種類>
【天然】
●そばがら:吸湿性に優れ、通気性がいいので余分な熱を外に逃がしてくれる。汗かきにはピッタリ
●羽毛・フェザー:高価だが、保温・吸湿に優れる。水鳥の羽から採取する。柔らかく、やや安定性にかける
●ヒノキ:天然ひのき素材の匂いにリラクゼーション効果があり、質のいい眠りに導いてくれる
●ウール:羊の毛が使われ、球状に加工されていて復元力に優れるが、通気性に難点がある。放吸湿性は◎
●ラテックス:天然ゴムの一種で高反発枕に使われることが多く、柔軟性や反発力、通気性が優れている
●シルク:吸湿性は良いが繊維が長いため、へたりやすい。蚕の繭をわた状にしたもの。ほこりが出にくい

【人工】
●パイプ、ストロー:ゴツゴツ感があるのが難点だが、素材の寿命が長いので耐久性があり、通気性も良く、衛生的
●エステル(綿):合成繊維の中に空洞がある素材なので繊維が絡みにくいため綿ぼこりが出にくい。弾力性あり
●ポリエステル:わた状の人工繊維で、感触が良く、弾力性もあるが、へたりやすく、放吸湿性に乏しい
●低反発ウレタン:低反発で力が分散されるので寝心地が良い。暑いと熱がこもって蒸れ、寒いと硬くなる
●空気枕:ビニル素材の中に空気を注入して膨らませる。湿気が逃げにくく蒸れやすいが、携帯性は◎

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