「今は変わったものを出せば、すぐネットで話題になりますからね。宣伝費がかからずに済むんですよ。たとえば、ペヤングでは、昨年11月発売の『わかめMAXやきそば』、今年3月発売の『背脂MAXやきそば』など“MAXシリーズ”がそうですね。小さいメーカーならではのゲリラ戦法なんですよ」(前同)

 “いろものカップ”の火付け役・ペヤングは、バレンタインに向けて発売された『チョコレートやきそばギリ』や、『ソースやきそばプラス納豆』など、買うのを躊躇するほどの味でも、世間の話題をさらった。

 ちなみに大山氏に最近、美味しかった“いろものカップ”を聞くと、シーフードスープに抹茶を合わせた『カップヌードル抹茶』とマルちゃんの『甘ーいきつねうどん』の名を挙げる。

 緑色の麺とスープが特徴の『カップヌードル抹茶』は、“抹茶”といっても甘さや苦みはなく、食べたときにほんのり風味が感じられる程度。クラムチャウダーにも似たクリーミーなシーフード味で、抹茶のおかげか後味サッパリ。

『甘ーいきつね~』は“甘いタレ”を後入れで食べる仕様。「甘ーい」とはいえ、いつもの『赤いきつね』のだしが2割増しで甘くなった程度なので、心配ご無用。ズズズッとすすれば、ああウマい!

 最近はカップ麺自体のレベルが高く、「“いろもの”であってもハズレはほとんどなく、この2商品もバランスが取れていて高評価です」(同) ちなみにこれら“いろものカップ”は、期間限定の場合が多い。コンビニで見かけたら即買い必食です!

 一方、カップ麺ではヘルシー商品も密かなブームだ。「最近、CMが話題の『カップヌードルナイス』など、糖質オフ、脂質オフ、減塩などをアピールした商品が、健康を気遣う人の間で人気です。そんなに“オフ”にすると物足りなさそうですが、そこは進化が著しいカップ麺。しっかりとした味つけで、普通のカップ麺となんら変わりません」(前出の情報誌記者)

 メタボにも効くカップ麺。他方、より一層の“グルメ道”を追求しているが、電子レンジで温めるだけで食べられる“レンジ麺”だ。「スープの美味しさはかねてから定評がありましたが、最近は麺も改良。たとえばセブンイレブンでは、そばに石臼挽きのそば粉を使ったり、ラーメンの麺を三層構造にして伸びることを防いだり、クオリティが急激に上がっています」(前同)

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