「特に、総理ともなると、まず外交でその手腕を見せる必要があります。その交渉力などは、まだまだこれからでしょうね」(前同)

 やはり、64歳の小池氏と比べると、36歳の進次郎氏にまだまだ経験不足の面があるのは否めない。「野球にたとえると、小池知事はFAでの移籍組といったところ。即戦力として期待がかかります。かたや、進次郎氏はいまだ“期待の3年目”というところでしょう」(ベテラン政治記者)

 ただ、即戦力として期待される一方、小池氏には“年齢”の壁が立ちはだかる。「仮に国政政党を立ち上げても、都知事を任期途中で放り出さない限り、自分は国政復帰できません。とはいえ、一期4年の都知事の任期をまっとうし、安倍首相の任期満了前後に“次の次”の総選挙で国政に復帰したとしても、年齢は70歳の大台間近に。さらに、復帰後すぐ総理になるのならまだしも、そのときの政局次第では、そうもいかない。何年かして……ということになれば、ますます年齢を重ね、それだけ総理の椅子が遠のいてしまいます」(前同)

 その点、36歳の進次郎氏の場合、東京オリンピック後まで待っても39歳。「総理を狙うとしたら、10年後でしょう。それまでにもっと経験を積めますし、10年たっても46歳。イギリスのブレア氏やアメリカのクリントン氏が首相や大統領になったのも、その年齢です」(政治評論家の有馬晴海氏)

 じっくり実力を蓄えられる進次郎氏に比べて、小池氏の場合は、“即戦力”だけに、今、目の前にある問題に結果を出せなければ将来の可能性もないのが泣き所。「まず、7月の都議選がその試金石になるでしょう。都議会自民党は築地から豊洲市場への移転の遅れを争点にしようとしており、都民ファーストの会が優勢とはいえ、まだまだ予断を許さない状況です。都議選までに、別の大問題が噴き出す可能性もありますからね」(都庁関係者)

 お次は人望。これもリーダーの重要条件だが……。「小池氏には河村たかし名古屋市長など秋波を送ってくる政治家が多い反面、いまだ党籍が残る自民党内には、都知事選への強行出馬の経緯などから、彼女を毛嫌いする政治家が多数います」(前出のベテラン記者)

 一方の進次郎氏も、選挙応援への多大な貢献度から党内の人望もさぞやと思いきや、ある永田町の事情通がこう声を潜める。

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