「元AKBの声優の子たちは、芸能界のギラついた大人たちを相手にしてきた百戦錬磨。若手声優が営業力でかなうはずがありません。さらに、元AKBの声優の他にも、イマイチ売れないセクシー路線のアイドルなどが“声優のほうがチョロそう”と流れてきています。芸能界の崖っぷちで戦ってきたアイドルにとってみたら、声優業界で働く男たちなど、赤子の手をひねるように簡単なのではないでしょうか」(同)

 仕事がない、食えない、そんな状況で若手声優が行き着く先は、いったい、どこなのか。声優業界を取材するフリーライターは、「ズバリ、夜のお店業界ですね」と言うのだ。「顔バレしないお店で副業をする声優は多そうだ」(前出のメーカー関係者)という声も。そうした現状を、「皆、覚悟のうえで声優になりたがっている」(アニメ制作会社スタッフ)というから、声優業界がいかに過酷かが分かるだろう。

「ベテランは引退しないどころか、相変わらず、いい役を持っていってしまうし、売れるのが難しい世界だというのは了承済み。だから、ちょっとの仕事のためでも媚を売るんでしょうね。とにかく彼女たちが欲しいのは、“金”よりも“チャンス”。そのために身を切る覚悟があるんです」(前同)

 そうした姿勢を逆手に取るのが、所属事務所の幹部であり、キャスティング権を握る大人たちなのだ。「まさに、立場が弱い子たちからの“搾取”ですよ。声優は、なりたくてなっている子しかいないので選び放題。しかも、声優になるような子ですから、アニメ好きな押しに弱そうな子ばかりですからね。もう、めちゃくちゃですよ、やりたい放題の大人たちが多すぎます」(同)

 最後に、今回取材した関係者たちが口をそろえて、こう言ったのだ。「声優を目指すなんて、アホらしいことですよ」と――。

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