プロ野球の前半戦を“ウラ総括”「番記者たちのオフレコ話」の画像
プロ野球の前半戦を“ウラ総括”「番記者たちのオフレコ話」の画像

 夏到来――“夢の球宴”まであと2週間を切った。その前に、番記者たちの“オフレコ話”で今後の見どころをザザッと総ざらいだ!

 交流戦が終了し、いよいよシーズンも中盤戦に突入した2017年のプロ野球。「毎年、番狂わせが起こりがちな“魔の交流戦”ですが、今年は1位ソフトバンク、2位広島、最下位争いもヤクルト、ロッテと両リーグの最下位チーム同士で、順当な結果に終わりました」(スポーツ紙記者)

 だが、各球団の内情をつぶさに見ていくと、例年に劣らず話題は豊富。そこで今回は、取材記者や関係者から聞いた“ベンチ裏レポート”を、こっそりお届けしよう。

 交流戦中に最も話題を集めたのは、なんといっても球団新記録の13連敗を記録し、GM交代という異常事態に発展した巨人だ。「球団は“通常の人事異動”と説明しましたが、堤辰佳前GMが詰め腹を切らされたことは明白。彼がFAで獲得した陽岱鋼、山口俊が大きく出遅れたので、仕方ないことかもしれません」(スポーツ紙デスク)

 だが皮肉なもので、その途端、陽も山口も大活躍。交流戦を大逆転の3連勝で締めるなど、復調の兆しが見えたかに思われた。「ただ、6月18日のロッテ戦で阿部慎之助がボールをよけようとして、右ひざを負傷したのは痛いですよ。今季、巨人が“開幕ダッシュ”できたのは阿部の頑張りのおかげで、彼のバットが湿ってきたら、あれよあれよと13連敗。それだけ“阿部頼み”なんです。打てなくても、いるだけで精神的支柱となっていた面もありますしね」(前同)

 2000本安打達成まであと31本と迫った阿部の選手生命を脅かすほどの故障ではないというが、復帰はオールスター明けまで無理ともいわれている。「自力優勝が消滅した今、なんとしてもAクラスに入らなければ、高橋由伸監督の立場も危うくなります。Bクラスになれば、監督の性格上、進退伺いを出す可能性があるし、出せば受理される可能性もありますからね」(読売新聞関係者)

 そんな由伸巨人に逆転の目があるとすれば、鹿取新GMの存在かもしれない。「これまでのGMは全員、読売新聞からの“出向サラリーマン”で、プロの現場出身は初。より現場の声を反映したチーム編成が期待されています」(前同)

 とはいえ、GMの役割は補強をはじめとしたチーム作り。来季ならともかく、さすがに今季はもう何もできないのではないか。「そうとも言い切れません。鹿取さんは球界に幅広い人脈があり、各球団の裏事情に通じている。その人脈を駆使した緊急トレードなどの起死回生策を取る可能性は、十分あります」(同)

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