安倍晋三首相と麻生太郎財相「24年目の決別」の画像
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「政権をど真ん中で支える」と公言してきた麻生氏に“謀反”の兆候あり。苦楽を共にしてきた名コンビに何が!?

 閣議ではいつも隣同士、国会では顔を近づけてヒソヒソ談笑――。自他ともに認める“政界の仲良しコンビ”の安倍晋三首相と麻生太郎財相の間に、盛夏を前に秋風が吹き始めている。その証拠に、「6月に閉幕した国会終盤には、2人のおなじみのやり取りが見られなくなった」(全国紙政治部記者)という。

 これまでは、安倍首相が答弁を終えて閣僚席に戻ってくると、隣に座る麻生氏が、安倍首相の椅子をクルンと回すのが定番だった。「首相が答弁から席に戻って来た際、麻生氏は必ず首相のために、座りやすいように椅子を回してあげていたんです」(前同)

 そんな麻生氏の姿が“ダンディ”だとして、一部で話題となったこともある。ところが、蜜月関係にあった両者には、秋風どころか、「亀裂が生じている」(自民党関係者)という声が出始めているのだ。

 それが顕著になったのは、森友・加計学園問題が政権を直撃し、支持率が急落してからだった。安倍政権に寛容とされる『読売新聞』の世論調査でも、最新の内閣支持率は36%と、5月の調査時から25%も下げている。これは奇しくも、2008年10~12月にかけての麻生内閣の支持率の下げ幅(46%から21%)に匹敵する。

「麻生内閣では、支持率を大きく下げた半年後に“麻生降ろし”が始まり、1年持たず政権が崩壊してしまいました。支持率は40%を下回ると危険水域とされるため、安倍政権は発足以来、最大の危機にあると言えるでしょう」(前出の記者)

 安倍政権も麻生政権と同じ道をたどることになるのか? そのカギを握るのは、他でもない安倍首相の“仲良し”麻生氏だという。

「今年2月、日米首脳会談で渡米する際、安倍首相と麻生さんは、同じ政府専用機に乗り込みました。麻生さんは副総理です。政府首脳が同じ専用機に同乗して、万が一のことがあれば大問題なので、麻生さんには首相とは別の政府専用機に乗ってもらうのが常識です。ところが、麻生さんは“俺は安倍と同じ機に乗る”といって譲らず、“もし俺(麻生氏)と安倍が(事故で)死んだら菅(義偉官房長官)の天下になっていいじゃねえか!”と笑っていましたからね。本当に仲がいいんだなと思いましたよ」(通信社記者)

 そもそも、2人には共通点が多い。「安倍首相は成蹊大学卒で、麻生さんは学習院大学の出身。ともに有名私大ですが、東京大学や私学の雄である早稲田、慶應大学よりは格下と言えます。2人とも、学歴には若干コンプレックスを感じているようですね」(前出の自民党関係者)

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