一方、渡会氏が教えてくれたのは「口すぼめ呼吸」というものだ。「口をかすかに開いた状態で、鼻から息を吸い、唇のわずかな間から少しずつ息を吐くという呼吸法です。吐くときは、吸うときの2倍以上の時間をかけるのが重要です」 これを、毎日2~3分行えば効果があるという。

 これらの肺を鍛えるトレーニングには、誤嚥性肺炎以外にも、こんな効果が期待できるという。「肺機能が低下すると、インフルエンザ、カゼ、肺がん、気管支喘息、肺気腫などのリスクも高まります。逆に言えば、肺機能の向上は、これらの予防にもつながるわけです。また、肺活量が増えれば、それだけ体内に酸素が送り込まれますから、心臓病、脳血管性疾患、さらに各種成人病などの予防にもなりえます」(渡会氏)

 今回、紹介したノドと肺のトレーニングは、どれも簡単なものばかり。誤嚥性肺炎だけでなく、さまざまな病気の予防にもつながるので、健康長寿を目指し、ぜひとも実践してほしい。

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