侍JAPAN「稲葉篤紀監督決定」までの全真相の画像
侍JAPAN「稲葉篤紀監督決定」までの全真相の画像

 若大将の再登板が規定路線とまでいわれていた代表の指揮官選びがまさかのドンデン返しの結末に。知られざる暗闘を実況中継する!

 7月11日、スポーツ紙に衝撃的な見出しが躍った。2020年東京五輪で金メダルを目指す侍ジャパン次期監督に、評論家の稲葉篤紀氏(44)の名前が浮上したのだ。そして28日、稲葉氏の監督就任が正式に発表された。

「別の人物で内定していたはずだったので、驚きましたよ」と言うのは、NPBを担当するスポーツ紙記者。五輪監督については、早い段階から前巨人監督・原辰徳氏の名前が浮上しており、本人も受諾する方向で話が進んでいるとみられていたからだ。本誌も以前から、そう報じていた。

「原さんは長期間、代表監督として拘束されるのを嫌がり、東京五輪までなら、と言っていた。一方のNPBは、21年のWBCまでやってほしい。一度は五輪とWBCを分けて考える方針を認めたNPBでしたが、最終的にそこがネックになって、原さんを候補から外したようですね」(東京五輪担当記者)

 原氏には、09年WBCの優勝監督という実績がある。「自国開催でメジャーリーガーが不参加の可能性が高い東京五輪なら、十分に金が狙えます。ただ、翌年のWBCで優勝できる保証はない。原さんは、もし優勝を逃せば自分の経歴に傷がつくと考えたようです。だから、東京五輪までという契約期間にこだわっていたんです」(前同)

 しかし、その一方では、こんな噂も……。「例の問題がネックになった可能性もある」(スポーツ紙記者) それは、2012年に、原氏が過去の女性問題に絡んで元組員の男に1億円を渡したと『週刊文春』が報じた事件だ。

 読売新聞社は、原監督(当時)が恐喝した人物が反社会的組織の人間とは知らなかったとして、名誉毀損で訴えたが、東京地裁の一審では「恐喝した者を一般的に反社会的勢力と考えるのは妥当。取材を通じ、巨人も同様の認識だったと信じるには相当な理由があった」と請求を棄却。さらに控訴審では「巨人側は会見時、反社会的勢力であることを把握していたが虚偽の説明をした」と指摘、巨人の控訴を退けた。そして最高裁が上告を棄却したことで読売側の敗訴が確定。原氏が反社会的勢力の人物に金銭を渡していたことは、公に「判決」として確定してしまったのだ。

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