■檀家はどうすれば辞められる?

 檀家を辞めることを「離檀」、または「檀家抜け」「檀家から抜ける」という。お寺に離檀料金を払わなくてはいけないケースもあり、相場は5万~20万円程度。

 離檀すると、お墓を菩提寺から別の墓地(霊園)に移さねばならなくなる。そのために菩提寺から「埋葬証明書」、自治体から「改葬許可証」を発行してもらう必要がある。加えて新たな霊園から「受け入れ証明書」をもらい、3点そろえて、新たな霊園がある土地の自治体へ申請する。さらに、お墓の撤去費用や移転費用、新しい墓石の購入費用などもかかることになる。

●檀家をやめる際、注意したいこと

 離檀時に「離檀料金で高額なお金を請求され、払わないと埋葬証明書を発行してくれない」というトラブルも多く聞かれるので注意が必要だ。まずは入檀時の契約書を探し、確認してみよう。

■法事のお布施の相場、渡すときのマナー

●葬儀と法事で異なる相場

 お布施は仏教の葬儀や法要の際、供養を依頼する僧侶に支払うもの。葬儀の場合なら読経をあげての供養、通夜、告別式、初七日法要までお願いすることが一般的。お布施の相場は、通夜・告別式の2日間で15万~50万円といった範囲。一周忌や3回忌などの法要は3万~10万円程度。月命日などの読経は5000円~1万円程度が一般的。

 仏教において、亡くなった後に「戒名」(宗派によっては「法名」)をつけてもらうには、だいたい2万~100万円以上と、位ごとに金額がかなり異なる。また、遠方から僧侶を招く場合は、お膳料(食事代)やお車代なども必要になる。

●お金の包み方にもマナーあり

 気になるお布施の渡し方を説明しよう。お金は奉書紙もしくは白い封筒に包む。奉書紙の場合は、まず半紙でお札を包む。開いたとき、お札に印刷された福沢諭吉などの人物が表の右側になるようにする。包んだ半紙の裏面左側に住所と氏名、中央に金額を書くこと。1万円は壱萬圓、10万円は壱拾萬圓など、漢字は旧字で書くのがマナーとされている。その中包みを、さらに奉書紙で包み、表の中央に薄墨ではなく普通の黒墨で「御布施」、または「お布施」と記入しよう。

●法事の前に、袱紗に乗せて手渡しを

 お布施を渡すときには、小さなお盆や袱紗(ふくさ)の上に乗せて。必ず法事などが始まる前に渡すこと。「本日はよろしくお願い致します」「本日は◯◯の葬儀のために供養いただきありがとうございます」など、ひと言添えよう。

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