■原辰徳や江川卓、桑田真澄らの名前も次期監督候補に

 松井を巨人の監督にするという、ミスターの人生をかけた、最後の熱い思い。それは松井の巨人入団から築き上げられた“師弟関係”によるところが大きい。1992年のドラフト会議。超高校級スラッガーとして4球団が競合した松井を引き当てたのは、他ならぬ、当時の長島監督本人だった。そしてミスターは、「4番1000日計画」と銘打ち、松井にマンツーマンで英才教育を施していく。

「長嶋さんは、松井の素振りを毎日、欠かさず見守った。それは監督を勇退しても続き、松井がメジャー移籍した後も、長嶋さんが渡米した際にはホテルでバットを振らせたといいます。ときには国際電話をかけて、スイングを音でチェックしていたようですね」(前出の番記者)

 松井も今年7月、野球殿堂入りの表彰式でミスターとの練習を振り返り、“心と技術を授けてくださいました”と、感謝の言葉を口にしている。まさに、深い絆で結ばれた関係なのだ。

 今、松井の大恩人・ミスターは病に伏している。「そんなミスターの人生最後の夢を実現させようと、松井が巨人の監督就任に動く可能性もまだありえますよ」(プロ野球関係者)

 実際、松井以外の巨人の次期監督候補を見ると、監督人事は混迷を極めそうだ。「最有力は斎藤雅樹投手総合コーチといわれていますが、球団内での評価は低く、ある大物OBは“指揮官の器じゃない”と酷評するほど。他に原、江川、中畑、桑田といったスターの名前も挙がってはいますが、各々がそれぞれの事情で、監督候補のリストからは除外されている。まさに“人材難”といった感じですね」(前出の巨人番記者)

 そこで再浮上してくるのが、やはり“松井秀喜”というわけだ。「ナベツネさんも球団首脳も、本当に松井の監督就任を熱望しています。他の監督候補と違って、巨人側には何の障害もない。つまり、あとは松井次第なんです。長嶋さんが闘病中という現状も踏まえて、今もう一度監督要請があれば、松井がミスターの夢をかなえるため、首を縦に振ることも十分ありえますよ」(前同)

 ミスター最後の大きな夢。巨人軍の監督としてユニフォームを着る“松井秀喜”を見てみたい!

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