■安倍晋三首相が自民党総裁選で3選されて

――政治の話題についても伺いたいんですけど、安倍晋三首相が、2018年9月の自民党総裁選で3選されて、超長期政権になりましたよね。これについては、どう考えますか?

坂上 総裁選では、石破茂さんが予想外に頑張ったじゃないですか。それでも憲法改正はできるんですかっていう話にはなると思いますけどね。そもそも、3選だって、僕は全然納得いっていませんから。やっぱり、安倍さんは「モリカケ」に尽きるんじゃないですか。疑惑については、何も説明できていないわけですから。日大の田中理事長が言っていた「ほったらかしとけ。そのうち報道しなくなるんだよ」っていう“寝たふり作戦”で逃げたというか。安倍政権の強引さに腹が立ちますし、同時に安倍政権を詰めきれなかった野党の不甲斐なさにも腹が立ちますよね。

――総裁選に、石破さん以外の候補が立候補しなかったのも不思議ですよね?

坂上 石破さんが“与党内野党”みたいな立場で頑張ったわけだけど、そもそも勝ち目はなかったわけだからね。だから、石破さんは頑張ったなって思う反面、岸田文雄さんとか小泉進次郎にはちょっとガッカリしたかな。やっぱり、みんな自分のこと大事なのかって。岸田さんは順番待ちなのか、“次は僕が手を挙げるんで、細田派の票、ちょっとくれませんか”的なものを感じちゃうし。進次郎にしたってそうですよ。お父さんは勝ち目のないところでも手を挙げ続けて、たまたまと言ったら失礼ですけど、地殻変動みたいなものが起こって田中眞紀子みたいな口の上手なオバハンがくっついて、ダダーッと勝ったわけじゃないですか。進次郎はその点、クレバーすぎるというんですかね。あまりに、そこらへんのバランス感覚が良すぎると、男の子に見えなくなってくるんだよね。

――ただ、国民人気は高いですよね。

坂上 いつか頼りにされる日が来るんでしょうし、総理になる可能性も高いとは思うんですけど、世渡りを覚えすぎてしまっているかなと。与党の総裁、総理大臣になるってことは、叩かれにいくようなものですからね。そのときのためにも、今は傷ついたり叩かれたりしていい時期なのにな、と。

――与党や国のトップは、叩かれるべきだという意見なんですね。

坂上『バイキング』見ている人に、「坂上さんって自民党嫌いなんですか」と、よく聞かれますけど、全然そんなことはありません。与党は叩かれてナンボ、野党は叩いてナンボって思っているだけですね。それなのに、安倍一強が続いているんで、今はそれが成立していないな、という苛立ちがあるわけです。

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