■『坂上どうぶつ王国』は終活の一環

――えっ、坂上さんはまだ、51歳ですよね。

坂上 弁護士さんや税理士さんにお願いして、50歳の誕生日までに終活はすべてすませることができたんです。それで気が楽になりましたね。僕はなんとなく、「自分はだいたい、これぐらいまで仕事ができるな」「ここからは、のんびりとしようかな」と考えていました。その一環で、たくさんの動物と一緒に暮らす環境っていうのを思いついて、それを相談して番組になったのが、フジテレビでやらせていただいている『坂上どうぶつ王国』なんです。

――あの番組は、終活と関係した人生設計の一環だったんですね。

坂上 ですね。動物番組なので当然、他の番組とも同じように動物のかわいらしさなどもお伝えしていくんですけど、半分は僕の最後の終活作業なんです。だから、必要な資金とか、動物と暮らす環境とかを真剣に考えていて、番組で土地選びから何から、リサーチしてもらっているというのもあるんですよね。

――『どうぶつ王国』といえば、畑正憲さんを思い出しますよね。

坂上 筋を通さなきゃいけないんで、北海道の中標津まで行って、ムツゴロウさんに挨拶してきました。たくさんアドバイスしていただきましたよ。お会いする前に、ムツゴロウさんの過去の番組をDVDで復習したんですけど、これが、めちゃくちゃ面白い(笑)。野生の象を飼いならす方法を習得したいということで、ムツゴロウさんがロケに行って、飼いならそうとした途端に、ゾウに食われるんですよ。鼻でガバ~ッとかやられて。でも、カメラが回っているから、ムツゴロウさんは「そうなんですね~、野生の象っていうのはですねえ」って解説し始めるという(笑)。

――もはや、放送事故ですよね(笑)。

坂上 当然、今では放送できないですよ(笑)。テレビに携わっていると、昨今はどうしたって、コンプライアンスを意識しなければならないという制約がありますからね。

――なんでもパワハラにされてしまって、コンプライアンスにがんじがらめにされる時代は嫌ですね……。

坂上 ただ、『坂上どうぶつ王国』は、半分はドキュメントでいこうって思っています。何年かかるか分かりませんが、動物たちの楽園となる王国を作りますよ!

――楽しみにしています。本日は、ありがとうございました!

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