■酒豪の立川談志や赤塚不二夫も

 飲んべえさんは少し胸を撫で下ろしたかもしれないが、油断は禁物。

「酒豪といわれた漫画家の赤塚不二夫先生や落語家の立川談志師匠もそうでしたが、お酒が好きな人は肝臓ではなく、食道がんで亡くなるケースが多いんです。アルコールで食道粘膜が炎症を起こし、これががん化していくというパターンです」(前出の橋本博士)

 これを証明するように、実際、酒豪県である新潟県の男性は食道がんの罹患率が高い。

■うどんなど炭水化物や甘い物や食べ過ぎは…

 甘党や大食漢をドキッとさせるのが、罹患率3位になった香川県の“原因”だ。

 うどんがソウルフードの香川は、その消費量が多いことはむろん、うどんと一緒におにぎり、いなり寿司などを一緒に食べる食習慣が定着している。いわゆる炭水化物の“重ね食い”をするのだが、このせいもあって糖尿病による死亡者数は全国3位、受療率も全国2位となっている。

 特に“粉もの”であるうどんは食後、高血糖になりやすい。糖が血中にあふれると、がん細胞も繁殖しやすくなるため、当然、がんリスクが高くなる。甘い物や炭水化物をバクバク食べ過ぎないことは、香川県民といわずとも、がん予防において大切だろう。

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